
先日、我が家にあるキヤノンのプリンターMG8230を使っていたら、
最初はいつも通り調子が良かったものの、途中から、
黒い部分だけがかすれるようになりました。
このときはほぼ黒一色の原稿をプリントしていましたので、
かすれはそのうちに印字面全域に及んでしまい、最終的には、
まったくなにもプリントされなくなってしまいました。
もともとこのプリンターは、私の父親が使っていたもので、
父親が亡くなった折、私が引き取ってきたものです。
ですでの、このプリンターがいつ購入されたのか、といったことが、
まったくわかっていません。
もっとも、それほど頻繁には使っていなかったように思います。
2019年の終わりに岐阜市の事務所に持ってきましたので、
私としては、かれこれ4年近く使っている計算になります。
そういえば、このプリンターを引き取ってくる以前に使っていたプリンターも、
キヤノン製で、そのときも、黒だけが印字されなくなるという、
今回と同じトラブルに見舞われ、結局、破棄となってしまいました。
(もっとも、まだ事務所の片隅に置きっ放しになっていますが)
どうやら黒の印字に不具合が出るのは、キヤノンプリンターの特性なのかもしれません。
そんなわけで、このプリンターも、もうダメかな、と思っていたのですが、
YouTubeなどを見ると、みなさん、同様のトラブルに見舞われているようで、
しかも、その回避法の説明などが、数多くアップされていました。
そんなわけで、私も、ネットの情報をたよりに、
プリンター復活大作戦を行ってみることにしました。
おそらく、同じ症状に見舞われている方が、多数いらっしゃるかと思いますので、
みなさまの参考になるよう、できるだけ細かくレポートしていきたいと思います。
やはり、キヤノン製プリンターで、黒だけが印字されなくなる、というのは、
よくある不具合のようです。
YouTubeでは、私とまったく同じトラブルの方が、何人もいらっしゃいました。
で、その方たちが行なっているのが、プリンタヘッドをお湯、または水で、
洗浄するというものでした。
このプリンタヘッドを水洗いするだけで、インクの目詰まりが解消し、
元どおり使えるようになるというのです。
その方法は、まず、すべてのインクカートリッジを外します。

外したインクカートリッジは、インクの吐出部分が露出してしまいますので、
感想を防ぐために、カートリッジ全体をサランラップで包んでおくことを、
お勧めいたします。

カートリッジを外したら、グレーのプラスチックでできた、
コの字型のバーを引き上げます。
これで、プリンタヘッドが外せる状態となります。
プリンタヘッドを外すさいは、黒い突起部分を指でつまんで、
手前に回転させるようにして行うと、とても簡単に外れます。
このあたりは、文章では説明しづらいところですので、
みなさんがアップしているYouTube動画をご覧いただければと思います。
プリンターの機種が違っても、キヤノン製であれば、
構造はほぼ同じか、かなり似たものとなっているかと思います。
ヘッドが外れたら、お湯を出し、丸洗いします。
そのとき、ヘッドの後方にある基盤部、また、インクを受け止める丸い受給部を、
指で触らないよう注意しなければなりません。

お湯は40度くらいにしてみました。
最初はどっとインクがでてきて、黒やら青やら赤やらの色水が、
シンクのうえを流れていきます。
こうしてある程度洗ったら、お湯を張った容器に、一時間ほどヘッドをつけておきます。
そしてまた、同じ作業を繰り返していきます。
そうすると、インクがしだいに出てこなくなります。

そして、一晩、ヘッドを乾燥させたら、プリンターに戻し、コの字型バーを倒して、
サランラップで巻いておいたインクカートリッジをセットします。
こうして一見すると、元に戻った感じに見えますが、
BKのインクだけ、点滅を繰り返してしまいます。
これはインクがなくなったというサインなのですが、BKのインクカートリッジは新品です。
ということは、洗浄がまだ足りないということなのでしょうか。
とりあえず、テストプリントして見ると、
シアンやマゼンタにいままでになかったかすれが現れていましたが、
黒だけはばっちり印字できるようになりました。
すごい!。ネット情報って役に立ちますね。
こうしてその日は支障なくプリントできたのですが、
翌日になると、また黒だけ印字されなくなってしまいました。
つまり、お湯洗浄だけでは、プリンタヘッドのインクの目詰まりは解消されなかった、
ということなのでしょう。

そんなわけで、作戦Bを始めます。
新たな作戦は、スポイトで、エタノールを、プリンタヘッドのインク受給部に垂らし、
固まって目詰まりをしているであろうインクを、溶かすというものです。
ちょうど我が家には、コロナ蔓延の時期に買った、無水エタノールがありましたので、
それを使ってみることにしました。

とりあえず、プリンタヘッドをまた外し、お湯で洗浄します。
面倒臭いですが、念のため、まずはお湯洗いから始めてみました。
その後、エタノールを、模型店で買ったクレオスのスポイトで吸い上げ、
プリンタヘッドのインク受給部に垂らしていきます。

垂らすのは、シルバーに見える丸い部分です。
もし、インク詰まりが起きていなければ、
エタノールはすぐにこの丸い部分の内部にスッと吸い込まれていきます。
しかし受給部にエタノールがいつまでもとどまるようでしたら、
インク詰まりがおきているのかもしれません。
たしかに、BKのインク受給部は、エタノールの吸い込みが、とても悪かったです。

この作業を繰り返していると、しだいに吸い込みが良くなっていきます。
おそらく、詰まったインクが溶けているのではないかと思います。
というわけで、このヘッドをプリンタにセットし、
試験的にプリントアウトして見ると……。
結果はバッチリ。ネット情報って、すごいですね。
というわけ、無事、自力修理完了という感じで、一人悦にいっていたのですが。
翌日になると、またしても、黒だけかすれがでてきてしまいました。
本当に短い命で、もう、がっかりです。

そんなわけで、今後は作戦Cに移行することにしました。
新たな方法は、ホームセンターでシリンジを買い、圧力をかけて、
プリンタヘッド内の残るインクを、強制洗浄するというものです。
ところが、シリンジを探すのに思いのほか苦労してしまうことに。
なんといっても、ホームセンターの店員さんが、シリンジといっても、
よくわかってもらえないということが、多々ありました。
が、カーマホームセンターで、このシリンジをゲット。
お値段は二百円ちょっとくらいだったでしょうか。
きちんとチューブもついていますし、お財布にもやさしいです。

とはいっても、このチューブでは、プリンタヘッドのインク受給部の丸い部分に、
うまくはいりません。
というわけで、ガスの炎で少し炙って、チューブの先端を広げてやります。
あまり炙りすぎると今度はガバガバになってしまいますので、慎重に炙りながら、
穴を広げていくのがいいと思います。

そしてプリンタヘッドのインク受給部のパッキンを外します。
このパッキンはとても大切な部品ですので、無くさないように大切に保管して起きましょう。
(すみません、作業に夢中で、パッキンの写真を撮り忘れてしまいました)
そして、お湯を張った容器のなかに、プリンタヘッドを浸し、
露出した受給部にシリンジのチューブを嵌め込み、ググッと圧力をかけて、
まず、お湯を吸い込みます。
そうすると、内部に残されていたインクとともに、お湯がシリンジ内に吸い上げられます。
今度はそのお湯を、圧力をかけて、押し出してやります。
(この場面も写真を撮り忘れてしまいました)
そうすると、シリンダヘッドの底部から、シャワーのようにお湯が出てきます。
このとき、あまり圧力をかけすぎると、部品が圧力で変形しそうなので、
少しずつゆっくり圧力を加えるなど、作業には注意が必要です。

この作業が済んだら一晩、水に漬け置き、
さらにまた、エタノールを垂らして、様子を見てみます。
そしてまた一晩乾燥させ、プリンターに組み込みます。
そしてプリントしてみると、元どおり、黒が印字されるようになりました。
もっとも、いまのところは調子いいですが、今後もまた、不調になるかもしれません。
ですが、長年使ったプリンタを廃棄するまえに、
一度、これら洗浄法を試す価値はあるかもしれません。
もっとも、結果は保証できませんので、
作業は自己責任でやっていただくしかないと思いますが、
もし、プリンターを捨てるしかないと思っていらっしゃる方がいらっしゃいましたら、
ダメ元で、プリンターヘッドを洗浄してみることを、お勧めいたします。
YouTubeにさまざまな動画がアップされていますので、そちらも、
参考にしていただくと、よりよいかとも思います。
コチラをクリックしてくださるとうれしく思います。
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