ユーモラスなビースト

三重県津市にある三重県立美術館で、7月15日から9月18日まで開かれていた、
企画展『テオ・ヤンセン展』に行ってきました。
このエキシビションは、
オランダのアーティストであるテオ・ヤンセン氏が、創造、製作した、
チューブの集合体による歩行体『ビースト』を、多数展示する企画展で、
期間中は、展示物のいくつかを実際に歩行させる、
実動デモンストレーションも行うといいます。

かねてから、ネットの動画などで、海辺をゆっくりと歩行する、
奇妙で魅惑的なビーストの動画に魅せられていた私は、
今回の企画展に「これは絶対に見に行かねば」と、期待に胸を膨らませていました。
ただ、情報によると、夏休みの期間中は、たいへんな人出となっており、
駐車場も満杯で別の場所に臨時駐車場を用意するなど、
かなり混雑しているとのことです。
というわけで、夏休みの期間が終わるまでじっと待ち、
先々週の平日に、満を持して、ヨメとともに津へといってきました。

とはいえ、決行日は平日ということで、
いっしょに行く予定のヨメも、片付けなければらない仕事があるなど、
出発は思いのほか遅れてしまいました。
津に向かったのは、結局、お昼近くになってからでした。

というわけで、ヨメのプジョーに乗って、国道23号線を伊勢方面へとひた走り、
途中昼食をとって、午後2時半頃に津に到着しました。

駐車場は満杯か…

混雑を避けるために、あえて平日を選んで、ここまできたわけですが、
やっぱりというべきか、意外というべきか、三重県立美術館に着くと、
駐車場に入ろうとするクルマがすでに並んでいました。
平日なのにこんなに混んでいるのか、と思ったのですが、
思いのほか早く、駐車場に乗り入れることができました。
土日だったら、きっと、これほどスムーズには行かなかったと思います。

念願のテオ・ヤンセン展見学へ

津には、プラモサミット見学のため、つい数ヶ月前にきましたが、
三重県美術館を訪れるのは、今回がはじめてです。
さすがに、立派な美術館です。

入口には巨大ビースト

というわけで、早々にチケットを買って、館内へ。
広いエントランスには、見物客を出迎えるように、
巨大なビーストがドンと鎮座していて、もう興奮度はマックスです。
こうした複雑な構造物が足を使って歩行するなんて、信じられない思いです。

テオ・ヤンセン展

こちらが会場風景です。
見学客の数は、決して少なくはないのですが、混雑しているというわけでもなく、
やはり、平日を選んできてよかったと思いました。
しかも、美術展には珍しく、撮影はどこもOK。
というわけで、もう、写真を撮りまくりです。

テオ・ヤンセン氏は、当初、コンピュータを使って、
線虫のような架空の生物を創造し、それが組み合わされることで、
どのような進化を遂げていくのか、見極めようと考えたようです。

この架空の生物は、やがてコンピュータという枠を飛び出し、
プラスチックのチューブに置き換わって、現実世界に現れます。
そしてチューブは、複雑に組み合わされて、
やがては『ビースト』と呼ばれる、無生命生物へと進化していきました。
それは生物の進化の追体験であり、神である創造主の試行錯誤を、
自ら体験する試みでもありました。

プラスチックチューブは、進化をたどるビーストの最小単位であり、
いわば細胞といってもいいものです。
ヤンセンは、このチューブをいくつか組み合わせることで、
もっともシンプルで効率の良い、歩行システムを見つけます。
このシステムは、ビーストの基本的な移動方法として取り入れられ、
以後、さまざまなかたちに進化していくのです。

プロペラを持つビースト

ビーストは、風を帆で受け止めて動力とし、
移動、歩行のシステムを獲得し、やがては、プロペラによって風を得たり、
また、帆で受けた風をペットボトルに蓄えて、それを動力とするなど、
さまざまなバリエーションを展開していきます。

ビーストの進化は枝分かれし、それぞれの進化の時期を、
ヤンセンは、グルトン、ホルダ、セレブラム、などと命名し、
さながら、古代生物の進化の体系のようにまとめました。

歩行システム

こちらは、歩行システムを説明する模型です。
実際にハンドルを回して、足を動かすことができます。
たしかに、単純な構造ですが、足を前に出して、踏み出すという、
一連の動作をしてみせます。
これがもっとも完成された、黄金比率的な構造といえるのかもしれません。

装甲型ビースト

ビーストの形態はさまざまですが、
どれもチューブを組み合わせていることに変わりありません。
ですが、例外的に、装甲のような外皮をもつものもあるようです。
それがこのビーストです。
模型の展示しかありませんでしたが、館内では、
このビーストが歩行する映像が流れており、それがとても強烈な印象でした。

と、そうこうするうちに、館内アナウンスが流れ、ただいまから、
ビーストの可動実演が行われるとのこと。
さっそく見学させていただくことにしました。

可動実践1

こちらは、強風に耐えられる方法を獲得したビーストです。
地面 (砂浜) に杭を打って、身体を固定するといいます。
ビーストを動かすのは、このために日本までやってきた、専門の技師の方です。

ビーストの求愛

またこちらは、求愛するビーストです。
いうまでもなくビーストには生殖機構はなく、かたちだけの求愛ですが、
この求愛の動作は、私たち人間を魅惑しているものだ、と、
アナウンスの方がおっしゃっていました。
鼻の動きが、なんとも生物的で、ユーモラスでした。

また、歩行システムを捨て去り、体を波状に動かすことで移動する、
キャタピラー型ビーストも、進化の過程で現れました。
そのキャタピラー型ビーストの可動実演も行われました。

これら専門の技師が可動させる実演と平行して、
ビーストを見学客が動かすこともできました。

ビーストを動かしてみた

というわけで、さっそく私も動かしてみました。
動かし方は、ビーストを押して進む、という感じで、
一定程度進んだら、今度は引いて戻します。

無数の足が整然と動く姿を、間近で見ることができました。
私が実演したあとは、ヨメも動かしてみました。

可動実践2

最後は、巨大なビーストの歩行デモンストレーションです。
このビーストは、帆で風を受け、それを無数のペットボトルに圧縮空気として溜め、
それを動力として、歩行します。
いわば、ペットボトルは筋肉であり、新しい動力源を得たビーストといっても、
いいのかもしれません。

見てるこちらに、ググッと歩いてきます。
会場からは、おおっ〜という歓声があがりました。
いままで、ネットの動画でビーストの歩行は何度か見てきましたが、
やっぱり、実物が歩くのを目にするのは、圧巻で、とても迫力がありました。

というわけで、テオヤンセン展をおもいっきり満喫してきました。

会場に入るさいに買ったチケットは、他の展示室への閲覧も許されており、
この機会に、三重県立美術館が所蔵している他の美術品や、
もうひとつの企画展を見学していくことにしました。
が、閉館は五時となっており、このときすでに四時過ぎ…。
ゆっくり見て回ることもできず、駆け足での見学となってしまいました。

三重県立美術館は、ルノアール、ダリ、ルドン、シャガールなど、
名のある画家の作品を多数所蔵しているようで、とても驚きました。
ですが、今回はそれらをゆっくり見て回ることができず、ちょっと残念でした。
次回、ここにくることがもしあったら、そのときは、
時間をかけて見て回りたいものです。



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鉄たび展展示の車輛

今年のお盆休みは、実家のお墓参りにいったくらいで、
ほとんど休みらしいこともせず、終わってしまいました。
まあ、この時期はどこにいっても混んでいますから、遠くに出掛けても、
ストレスがたまってしまうかもしれません。
また、秋になって、少し気候がよくなったら、この夏のぶんも含め、
思い切ってどこかに出掛けたいものです。

とはいっても、ずっと家に閉じこもったいたというわけではなく、
近場に日帰りで出掛けることはありました。
今回出掛けた先は名古屋市。
名古屋駅のジェイアール名古屋高島屋で行われていた、
鉄道模型の企画展『鉄たび展』に行ってきました。

梅雨が明けてから、どういうわけか天候がイマイチでしたが、
この日は、雲と青空のコントラストが美しい、夏らしい晴天となりました。
ですが、ジリジリと照りつける太陽のせいで、厳しい暑さに直面することに…。
こんな日は、当然のことながら、MINIでのお出かけは無理です。
というよりも、危険かもしれません。

じつは、この鉄たび展に行くまえ、
同じようなカンカン照りの日に、MINIを少し動かしてみたのですが、
それはもう、たいへんな思いをしました。

なにしろ私のMINIは、電動ファンがついておらず、
(エアコンなんて気の利いたものは、もちろんついていません)
そのために、夏場はつねにオーバーヒートの危険性を孕んでいます。
というわけで、酷暑のときこそヒーターをつけるわけですが、
その暑さたるや、もはや半端ではなく、熱中症になりそうです。

この涙ぐましい努力のため、MINIはオーバーヒートを免れることができますが、
それでも、信号待ちでじっと止まっていると、
ジワジワと水温系が上がってきて、ビビります。
(といっても、水温系は真ん中から上に少し上がる程度ですが…)

夏のMINI

このときは、岐阜市立図書館にも行ってみたりしたのですが、
なにしろ汗だくでシャツはベタベタ。
ちょっと恥ずかしい思いをしました。
(写真は、その岐阜私立図書館駐車場で写したものです)

…と、話を鉄たび展に戻します。
いつもは、ヨメとふたりで行動している私ですが、
この日は、ヨメの妹さんとその子供たちもいっしょに、ヨメ車に乗って、
名古屋へと向かいました。
まずは名古屋市のノリタケの森へ行き、そこにヨメのクルマを止めて、
ノリタケの森を散策したり、折しも開かれていたオートモビルアートの集いを見たりと、
楽しく過ごしました。

オートモビルアート展は、クルマの模型とイラストとの合同展示企画展で、
柴田製作所さんなど有名イラストレーターの作品や、
アルミを叩き出してボディを作るなど超絶的な模型の展示などがあり、
とても興味深いものでした。
そんなわけで、ぜひとも当ブログでも記事としてアップしたかったのですが、
撮影はすべて禁止となっており、記事としてアップするにはいささか役不足ということで、
この場で触れるのみとしました。

ノリタケの森

というわけで、そのあとは、いよいよ名古屋駅のジェイアール高島屋へ。
ノリタケの森から歩いて15分ほどでいくことができます。

が、やはりというべきか、ジェイアール高島屋はお盆休みということでかなりの人出。
しかも、鉄たび展の会場となっている10階では、子供用の鉄道遊具なども置いてあり、
さながら『お子さま天国』状態となっていました。
そんなお子さまたちをかき分けて、会場のチケット売り場へ。

と、ここで、見ず知らずの中年の女性から声をかけられ、
私のチケット、必要がなくなったから、あげます、といわれました。
そんなわけで、私のぶんのチケット代は、なんとタダになってしまいました。
なんともラッキーでした。
(見ず知らずの方には、この場を借りて、再度、お礼申し上げます)

というわけで、さっそく会場へ。
この企画展は、世界的に有名な鉄道模型製作家『原信太郎』さんの、
コレクションの一部を展示するものです。
原さんはすでに故人ですが、そのコレクションは数千輛あるといい、
しかも、一番ゲージという、鉄道模型としてはかなり大型の模型となっています。
一番ゲージというのは、ほぼ1/32といいますから、
プラモデルマニアにも、馴染み深いスケールといえるかもしれません。

大きな鉄道模型

こちらが展示してある鉄道模型です。
極めてリアルに、しかもカッチリとした作りになっています。
リベットなども正確に整然と打たれています。

精巧な模型の数々

これらは原さんの手作りなのでしょうか…。
ただ、あまりに端正な出来なので、手作り感はほとんど感じられず、
工業製品的な雰囲気です。
もし、手作りだとしたら、驚くべき正確さです。
展示室にはそのあたりの事情を説明したパネルはなく、
ちょっと物足りない感がありました。

大部屋のレイアウト

また、大きな部屋では、急ごしらえではありますが、
線路が敷かれていて、コレクションの一部である鉄道模型を走らせていました。
子供たちは目を輝かせ、大人でさえも走る模型に夢中になっていました。

模型とはいえ、列車は、線路の継ぎ目を乗り越えるたび、ゴトンゴトンと音を発し、
リアルさに拍車をかけていました。

居並ぶSL

列車を走らせるコースの中央には、次の出番を待つ、蒸気機関車の姿が。
どれも、欧米の機関車をモデルとしていて、とてもかっこいいです。
(車輪が赤い機関車は、おそらくドイツのものだと思います)
これらを間近に見学したいところでしたが、コースの内側に置いてあるため、
遠目にしか見られませんでした。
それがちょっと残念です。

電気機関車

とはいえ、この部屋の周囲にも、模型の展示はたくさんありました。
こちらは、ちょっとレトロな、スイスの電気機関車を模型にしたものとのことですが、
このメカメカしい形状は魅力的です。
また、スケールが大きいだけに、迫力があります。

或る列車

こちらは、線路上で停止していた車輛です。
これは『或る列車』という名がついているそうで、
実物は、かつて、日本の鉄道会社が、
アメリカの企業に製造を発注したものだそうです。
が、日本に到着して後、どのような経緯があったかわからないのですが、
一度も運行されることはなく、打ち捨てられてしまったそうです。

原さんは子供の頃から、破棄されていたその車輛の姿を目にしており、
何度もスケッチを重ねて、模型化をしたといいます。

この或る列車の展示は、今回の鉄たび展の目玉と行ってもいいものだそうで、
テレビ番組などでも、取り上げられていました。

巨大な鉄道コースが設えられた部屋を抜け、最後の展示室に行くと、
現在運行している豪華列車のデザイン画がありました。
また、座席の一部も展示されていました。

シートに座ってみる

というわけで、さっそく座ってみました。
座り心地はなかなかよかったです。

というわけで、お盆休みのひとときを、楽しく過ごしてきました。
同様の企画展があれば、また、見学したいものです。



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ギャラリースプーン企画展2017DM

さて、今回は、私が参加させていただくことになった、
エキシビションの告知を、まずはこのブログから、行いたいと思います。
来月 (8月) の7日から、大阪にあるギャラリースプーンさんで、
企画展『Deep sea Creatures(深海生物)』が始まります。
この企画展は、2015年の『the REPTILES (爬虫類)』展、
そして、2016年の『the AMPHIBIANS (両生類)』展に続く一連のものとなります。
ただ、前回、前々回は、年末の開催となっていましたが、
今回は夏の開催となりました。

今回も、多くの素晴らしいイラストレーターのみなさまとともに、
この企画展に参加をさせていただけたことを、
たいへんうれしく思うとともに、身の引き締まる思いです。

企画展の詳細情報は、以下の通りです。

――――――――――――――――――――――――――――――――――――

Gallery SPOON special exhibition 2017 Summer
「Deep sea Creatures(深海生物)」

会期
2017.8.7(mon)~ 8.25(fri)11:00~19:00
* 土日祝と8.14-15は休廊
* 最終日は17:00まで

会場
Gallery SPOON(大阪市中央区釣鐘町2-3-17ベルハウス)

展示概要
30人の作家による、深海生物(Deep sea Creatures)をテーマにした、
企画展を開催します。キャラクター、絵画、立体作品、ぬいぐるみ、CG…と、
さまざまな表現で個性的に制作された深海生物が大集合しています。
ぜひご高覧ください!

――――――――――――――――――――――――――――――――――――

土日が休廊となっていますので、お出かけのさいは、ご注意ください。
また、会場のマップについてはこちらです。

スプーンさま所在地

地下鉄谷町線天満橋駅4番出口が、最寄りの駅の出口となっています。
私自身は、今回も、ちょっと在廊できそうにないのですが、
大阪にお住まいの方、また、大阪に所用などで行かれる方、など、
もしおられましたら、一度、ご覧いただけたらと思っております。

ちなみに、ギャラリースプーンさんのサイトはこちらです。

○ 大阪 天満橋 ~ Gallery SPOON ~

今回の企画展以外にも、ギャラリースプーンさんでは、
さまざまなエキシビション、企画展などが行われていますので、
機会がありましたら、ぜひ、足を運んでいただきたいと思っています。

さて、ここで、制作についてのお話を少し、
させていただきたいと思います。

2015レプタイルズ展作品

こちらは、前々回の『the REPTILES (爬虫類)』展のさいの出展作品です。
Shade 3DとPhotoshopによる制作でしたが、このときは、
なんだかちょっと気負い過ぎというか、空回り感が出てしまっていると、
自分としては思っています。
モチーフの選び方、カメラングルなど、もっともっと、
事前に考えるべきでした。
そんなわけで、反省点も多い作品となってしまいました。

ヤドクガエル作品

こちらは前回の『the AMPHIBIANS (両生類)』展の出展作品です。
当初は、カエルの背中に電源コードを刺したりと、
いろいろアイデアを考えていたのですが、どうもビジュアル的にまとまりがなく、
単にカエルを並べただけ、といったほうが、シンプルで、
カッコいいように思えてきました。

というわけで、何の遊びもメッセージ性もないものになってしまいましたが、
それなりに、カッコいいのではないかと、自分では思ったりしています。

また、このときは、ShadeのポリゴンモデリングやUVマッピング機能を使って
できるだけリアルな表現をしたいと思っていました。
こちらについては、まあまあできたかなと思っています。

さて、今回の作品は、いままでの作品とは、
テイストの違ったものとなっているはずです。
チラリとそのさわりをご紹介すると、
今回の作品は、いままでのような3DCG作品ではありません。

時期がきましたら、このブログでもご紹介をしたいと思いますが、
ぜひ、会場で、ご覧をいただければと思っております。



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田川さん制作のフィギュア

7月1日の土曜日、名古屋市の伏見にある、ギャラリー名芳堂で開かれていた、
フィギュア作家の田川弘さんの個展に行ってきました。
この個展の情報は、
いつも拝見しているイラストレーターさんのブログから得たのですが、
アップされているフィギュアの写真を見たところ、極めてクオリティが高く、
しかも、ギャラリーの場所は名古屋とのことで、ここ岐阜市からは比較的近いことから、
ぜひ、なんとか時間を作って、行ってみたいと思ったわけです。
とはいっても、名芳堂というギャラリーは、いままでに行ったことはなく、
場所は伏見といわれても、なんともピンと来ませんでした。

この日、お天気はちょっと不安定になるとのことでしたが、
実際には、晴れ間も覗く、まずまずの空模様。
そんなわけで、ヨメとともに、ヨメ車プジョー208に乗って、
まずは名古屋方面へと向かいました。
名古屋の伏見に到着したあとは、いつも利用しているパーキングビルにプジョーを止め、
(が、このビルもいっぱいで、なかなかクルマを入れられませんでした)
そこから、街をブラブラと散策しつつ、歩いていくことにしました。

久しぶりの名古屋の街でしたが、
やはりというべきか、この時期は、とても暑いです。
さらに暑くなるこれからの時期は、積極的に訪れたい地ではないのかも知れません。
そうはいっても、やはり、にぎやかな大都市にやってくると、それなりに、
気持ちも高揚するものです。

伏見に駐車して…

こちらは、伏見の街の様子です。
名古屋市科学館のすぐそば、といった場所なのですが、
照りつける日差しを避けてか、人影も少し疎らな気がしました。

途中、近くのお店で昼食をとりながら、さらに歩くこと数分、
ようやく、目的の場所にたどり着きました。

ギャラリーを発見

ビルの手前には告知の案内チラシがでていましたが、
どの階がギャラリーなのか、最初はよくわかりませんでした。
ヨメと案内看板を捜したりして、ようやく、件のギャラリーが、
地下一階の奥まったところにあることを知りました。

大盛況の個展

そんなわけで、決してわかりやすい場所とはいえなかったのですが、
それでも、会場には、すでにかなりの数のお客さんがきていて、
たいへんな熱気を放っていました。
ここまで賑わっている個展は、そうはないかもしれません。

会場内に入ると、まず、バッグなど手持ちの品を預けなければなりません。
展示品であるフィギュアは、ケースなどには入れず、そのまま展示してありますので、
バッグなどを手や肩に提げていると、何かの拍子に、展示品にあたり、
破損してしまうかもしれません。
その懸念を払拭する意味で、一部の手荷物は、一時的に預けることになっています。
カメラもその例外にはならないのですが、ストラップなどの紐類を外せば、
持ち込みはOKで、作品の撮影も許されています。

しかも、田川弘さんのお名前を記せば、撮影した写真を、
ブログといったネットへ投稿、公開することも、許可されています。

そんなわけで、ヨメは持っていたバッグを預け、私も、カメラケースと、
カメラから外したストラップを預け、いざ、会場に足を踏み入れます。

作品のフィギュアは、いわゆる『ガレージキット』と呼ばれるもので、
模型店やネットの通販サイトなどで、一般に販売されているものになります。
ガレージキットとは『原型師』という元のフィギュアを作る技術者がいて、
その人が造形した原型を、シリコーンゴムを使って型をとり、
レジン (化学変化で硬化する不飽和ポリエステル) を型に流し込んで、
立体コピーをつくる、といったものです。

プラモデルのような、大掛かりな射出成形機や金型を必要としないため、
個人や、小規模の企業でも、ガレージキットメーカーになれます。
ただ、注型は手作業となるため、生産数は小規模で、価格も高価なものが多いです。

いずれにしても、展示品のもととなっているフィギュア自体は、
生産数こそ少ないものの、量産された品、であり、
一点のみ存在する、というものではありません。

ですが、ガレージキットというものは、無機質なレジンの塊でしかなく、
これをいかに、塗装、ペインティングするかが、腕の見せどころとなり、
また、オリジナリティを持たせることにもなります。
いわば、レジンの塊をキャンバスに見立て、絵画を描くようなもの、と、
いえるかもしれません。

女子高生のフィギュア

こちらは、女子高生のフィギュアです。
おそらくは、アトリエイットという、
ガレージキットブランドの製品ではないかと思います。
肌の質感、服の質感、が、とても巧みに塗り分けられていて、
顔などは、まつげ、などが、とてもとても細かく塗り分けられていました。
ツヤのコントロールも完璧になされていて、マットな表現が美しかったです。
ここまで完成度の高いペイントを見るのは、私にとって、
初めてかも知れません。

濡れたブラウスの表現がすごい

こちらも、同じ女子高生のフィギュアです。
制服のブラウスが雨に濡れ、肌が透けてみえる表現が、
塗装によってなされていますが、見事な出来だと思います。
ガレージキットの出来の良さと、高いペインティングの技術が、
高次元で組み合わせされているという感じです。

1/35のフィギュア

こちらも、アトリエイットの製品ではないかと思います。
戦車プラモデルではおなじみの、1/35スケールとのことですが、
実際に目にすると、もっと小スケールのように感じました。
(当初は、1/48では、と思うほどでした)

写真ではわからないかと思いますが、この小スケールで、
目などを見事に描き分けています。
しかも、原型の美しさをまったく阻害していません。
まさに、超絶的な塗装です。
命を吹き込まれている、といった感触さえします。

リアル女性フィギュア

こちらは、西欧人のリアルフィギュアです。
大きさは、1/12くらいでしょうか。
肌の質感はとてもすばらしく、それでいて、
眼球には、濡れたような光沢がつけられています。
この光沢の差も、見る人の心を引きつける重要な要素となっています。

肌の表現が秀逸

こちらは日本人(東洋人)のフィギュアです。
丹念にペイントされているためでしょうか、セクシーさが溢れています。
フィギュアの造形も、とてもすばらしいです。
展示のフィギュアは、8割くらい、女性だったかと思います。

質感の塗り分けに目をみはります

こちらは、リアル系ではなく、少しアニメ風ディフォルメを取り入れたフィギュアです。
とはいっても、塗りについては、リアル系とまったく同じようになされています。
ブーツに使われた金属の質感、ボンデージ衣装のエナメルの質感、
それぞれ、しっかりと出されており、硬質で光沢を持つものと、
やわらかな肌とが、テクスチャのコントラストとなっていて、
見るものを惹き付けます。

アンドロイドのフィギュア

そしてこちらは、サイボーグ的なオブジェを思わせるフィギュアです。
単なる人物フィギュアより、こうした、非現実的な要素が入ったほうが、
展示物としては、おもしろいかもしれません。
私としては、この作品が、今回の展示物のなかで、もっとも印象に残りました。

顔の造形自体もすばらしく、その造形を巧みなペイントが、
最大限、ひきたてているかと思います。
このようなリアルなペイントには、単なるテクニックではなく、
一定のデッサン力も、必要とされるのではないかと思います。

切断された筋肉の表現など、ともすれば、
グロテスクな印象を持たれる作品かもしれませんが、
そのあたりは、塗りのテクニックによって、リアルながらも、
清潔感のある雰囲気にまとめられています。

この日は、作家在廊日ということで、
田川弘さん自身が会場にいらっしゃいました。
というわけで、多くのお客さんのご対応においそがしいところ、
恐縮ですが、いろいろとお話を伺ってみました。

使用している塗料は、
いわゆるプラモデル用、模型用のものではなく、油彩だとのことです。
基本塗装は模型用のラッカー系塗料で行って、
細部のみを油彩で描いていく、という方法ではなく、
少なくとも肌の部分については、すべて、油彩によるペイントだそうです。
もちろん、油彩をそのままレジンのうえに塗るわけではなく、
サーフェイサーを吹いて、そのあとに油彩を塗っていくそうです。
また、エアブラシは使ってないとのことでした。

油彩は、ツヤがでてしまいそうな気がしますが、そのあたりは、
溶剤を工夫することで、回避できるとのことでした。
ボンデージ衣装のエナメルの質感は、ウレタンコートで出しているとのことです。

…と、お聞きしたいことは山ほどあったのですが、
ヨメがいよいよ退屈しはじめてましたので、名残惜しかったのですが、
その場を、おいとまさせていただくことにしました。

今回は、田川さんをはじめ、スタッフの方にも、いろいろとお話をさせていただき、
とても有意義に過ごすことが出来ました。
ありがとうございました。

また、今回の個展は、去る3日に終了となりましたが、
今後も、個展の開催は折りをみてされていくとのことでしたので、
そのときには、ぜひ、新作を拝見したいと思っております。

というわけで、その後は、栄のフランフランに行ったり、
(いま抱えているお仕事の参考に、フランフランにいかなくてはなりませんでした)
名古屋パルコに行ったりと、ひさしぶりの名古屋を満喫してきました。

また、この日は、私たちの11回目の結婚記念日で、
その夜は、ステーキのあさくまで、ちょっと豪華な夕食をとることとなりました。

というわけで、いろいろと充実した一日でした。



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アンフィビアン展のDM

昨年のちょうどこの同じ時期にも、
大阪のギャラリースプーンさんで開かれた企画展に参加をさせていただきましたが、
今年もまた、みなさまのご好意で、出展をさせていただくことになりました。
前回は爬虫類 (REPTILES - レプタイルズ -) がテーマとなっていましたが、
今回は、両生類 (AMPHIBIANS - アンフィビアン -) がテーマとなっています。

会期は、本日2016年12月5日(月) から、22日(水)までの、
およそ二週間となっており、比較的長いあいだ、展示をされることとなっています。
時間は午前11時から午後7時まで。最終日は午後5時までとなっています。
ですが、土日は休廊となっていますので、もし、
お出かけのさいは、ご注意をいただければと思っております。
場所は、大阪市中央区釣鐘町です。
地下鉄の駅では、天満橋駅4号出口がいちばん近いと思われます。
詳しくは、下記リンクをご覧ください。

○ 大阪 天満橋 ギャラリースプーン ~

前回の爬虫類に引き続き、両生類も、私にとってはあまりなじみがないもので、
制作にさいしては、いったいどうしようかと、けっこう悩みました。
当初は、変わった両生類を選んでみようかとも思っていたのですが、
結局、いちばんわかりやすい蛙を対象とすることにしました。

そんなわけで、蛙の資料をいろいろ調べてみたのですが、
その過程で見つけたのが『ヤドクガエル』という、毒を持つ蛙です。
この蛙は、とても色彩が鮮やかで、その鮮やかさが、ともすれば、
毒々しさを感じさせるようにも思います。
ですが一方で、どことなくかわいい雰囲気も漂っています。
そのせいでしょうか、この蛙は飼育用として人気があるともいいます。
(人の手で人工的に飼育されるものについては毒は発生しないそうです)

この色の鮮やかさとかわいい雰囲気に魅了され、
ヤドクガエルをShade 3Dにて作ってみることにしました。

以前にも当ブログで少し書きましたが、
ここ最近、Shade 3Dはポリゴン編集機能は大幅に強化され、
また、サブディビジョンサーフェイスを使うことで、
いままでは製作が困難だった生物的、有機的な形状も、
比較的容易に製作できるようになりました。
(こうした表現は、自由曲面では非常に難しいと思います)

今回の蛙の製作では、このポリゴン機能を活用しましたが、
いかんせん、生物的表現はもともと得意ではないというところもあり、
形状を詰め切れなかったところもでてきてしまいました。
このあたりは、今後も練習したり勉強したりしないと、いけないようです。

といいつつも、なんとか最初の蛙を完成させました。
蛙の体表はUVマッピングにて作成しましたが、UVの展開の仕方が悪かったのか、
一部のマップが伸びてしまったりと、いろいろと苦労しました。

ヤドクガエルは、イチゴヤドクガエル、キオビヤドクガエル、マダラヤドクガエル、
といった種類があり、それぞれ、色が違います。
ですので、その違いは、マッピングによって再現しました。
実際にはそれぞれ形状も微妙に違うのかもしれませんが、よくわかりませんでしたので、
マッピングにて対応することにしました。

こうして、三体の蛙を完成させてましたが、そのあと、
蛙同士をコードで結んで充電しているようにしようとしたのですが、
なんとなくレイアウトがかっこよくなく、また、
ゼンマイ機構を仕込んだりしようとしたのですが、これもいまひとつ、
ビジュアル的にピンときませんでした。

ヤドクガエル作品

というわけで、さんざん悩んだり試作を繰り返したにもかかわらず、
結局、なんの工夫もないまま、ただ単に蛙を並べるのみにしました。
こちらが、その作品になります。
おもしろみがない、のかもしれませんが、レイアウト的には、
これがいちばんシンプルで、かっこよく見えるのでは、と考えています。
また、背景が真っ白ですので、黒マットをつけて額装すると、
より映えるようにも思いました。

ちなみに、昨年の企画展のさいには、
大阪のギャラリースプーンさまにお邪魔をさせていただき、
普段お仕事でお世話になっているスプーンのみなさま、また、
参加をされていらっしゃるイラストレーターのみなさまと、
お話をさせていただきましたが、
あいにく、今回は、仕事や所用がたてこんでおり、大阪まで行けそうにありません。
たいへん残念ですが、もし、同様の機会があれば、そのときは、
ぜひ、会場で、みなさまの作品を拝見したいと考えております。

ちなみに、ギャラリースプーンさまの場所について、
再度、あらためて画像を交えてご紹介いたします。

スプーンさま所在地

Gallery SPOON special exhibition 2016
『the AMPHIBIANS』両生類
会期2016.12.5(mon) 〜 21.22(thu) 11:00 〜19:00
*土日はお休みですので、くれぐれもご注意ください。

また、スプーンのみなさまには、いつもお世話になっておりますが、
今回もまた、この企画展へのお誘いをいただき、たいへん光栄に思っております。
ありがとうございました。

この場を借りて、厚く御礼申し上げます。



コチラをクリックしてくださるとうれしく思います。
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