takom stug III (8)

昨年、誕生日プレゼントとして嫁さんに買ってもらったタコムのIII号突撃砲ですが、
なにかとバタバタしていて(といっても、仕事は相変わらず暇なのですが)、
しっかりと取り組むこともないまま、半年以上もの時間が経ってしまいました。
まさに亀の歩みのような状態になのですが、
それでも、じわじわと、作業は進んできましたので、
今回は、そんなIII突のことを、ちょっと取り上げて見たいと思います。

タコムのキットは初めてだったのですが、とても美しいモールドがなされていて、
ランナー状態で見たときは好感度も高かったのですが、いざ組み立ててみると、
車体に歪みがあったり、また、私の組み立て方がいけなかったかと思うのですが、
部分連結履帯が微妙に短かったりと、ストレートに組むだけで、
けっこう悪戦苦闘してしまいました。

プラモデルを組むのなんて久しぶりですから、きっとそれがいけなかったのかもしれません。
ただ、いざ組んでしまえば、とてもかっこいいIII号突撃砲ができあがります。
部品の点数も適度に抑えられていて、そのあたりも好感が持てるところかもしれません。
それでも欲をいうと、ハッチを開けたあたりの内装部品や砲尾の部品が入っていると、
もっとよかったかなと思います。
(まあ、そういうものについてはミニアートやライフィールドのキットに、
バッチリ入っているのでしょうが……)

takom stug III (6)

今回は、まずマホガニーサーフェイサーを全体に吹いてみました。
こちらは色付きサーフェイサーということで、下地処理と塗装が一発でできる、という、
優れものだそうです。
とはいえ、これは個人の感想なのですが、
塗膜面のなめらかさなどを考えると、サーフェイサーは、
通常のグレーのもののほうが、性能は高いように思います。
これは、あらゆる色付きのサーフェイサーでも、同じことがいえるような気がします。
(あくまで個人の感想ではありますが……)
次回からは、通常のサーフェイサーをエアブラシで吹いたあと、
通常のラッカー系のマホガニーを塗布したいと思っています。

また、全体をマホガニー色で塗りつぶし、その後、ダークイエローを塗るという方法も、
はたして最善の方法だろうかと思ってしまいました。
マホガニーのうえにダークイエローを乗せると、
どうしても発色に冴えがなくなると思います。
ただ、塗料の届きにくいところや、影となるところに、
暗色が残る、というのは、メリットでもあると思います。
そのあたりも考え、次回は、ブラック&ホワイト法のようなかたちで塗装できればと、
今回の反省として、いま、思っています。

takom stug III (6)

また、カラーモデュレーション的な、面による明暗表現も、今回、行ってみました。
この方法、AFV塗装法としていまや定着した感があるようですが、
やりすぎると、リアルとは違う方向に行きそうな塗装法であるとも思います。
そもそも、実際の戦車は面によって色が違っているなんてことはありません。
とはいえ、酷使された車両の塗装は退色などのダメージを負っていることが多く、
そういう面では、効果のある方法ではないかとも思えます。

ですので、ごく控えめに、 面の色の違いを表現しました。
塗装に使用したのは、タミヤのラッカーですが、
明るい部分のダークイエローを表現するのに、
フラットホワイトを混ぜて表現してしまいました。
どうもこれは、よい方法ではないようですね。
リアルイラストを描くときでもそうですが、ホワイトを混ぜると、
どうしても絵の具の再度は、落ちてしまいます。

明るい部分のダークイエロー表現は、タンのような色を混ぜるべきであったかもしれません。
また暗い部分の表現は、ダークイエローに、LP77ライトブラウンなどを加えて表現しました。
暗い方向に持って行くときは、若干、赤みのある色に寄せたほうが、
色目的に、美しいのではないかと思っています。

takom stug III (3)

また、いまはまだ塗り込みの途中ですが、ロードホイルのゴム表現などは、
これもまたタミヤラッカーのラバーブラックを筆塗りしています。
ラッカーの筆塗りは、エナメルほどきれいにはいかないような気もしますが、
のちのウエザリング作業のことを考えると、
基本塗装は、やっぱりすべてラッカーで済ませたいと思ってしまいます。

このIII突は、イタリア戦線の三食迷彩で仕上げたいなと思っています。
ダスヴェルクの1/16III突Gの塗装図に、三色迷彩されたモンテカッシノ戦のものがあります。
(これは、鹵獲された写真が残っているものかと思います)

ここ最近、ネットなどで、AI着色されたドイツ軍AFV写真を見かけるようになりましたが、
いままでダークイエロー単色だと思われていたものが、じつは三色迷彩されていた、
という事例も、いくつかみられるように思います。
AI着色が正しいともいえないのでしょうが、この新しい解釈法で、
自由に塗ってみるのも、また一興かなと思っています。
単色より三色迷彩のほうが見栄えがするような気がしますし、
かといって、ロシア戦線だと、なんとなく抵抗感がありますので、
このモンテカッシノのIII突にトライしてみたいと思っています。

takom stug III (4)

ちなみにこのIII突では、ネオジム磁石を使って、砲の着脱ができるようにしました。
磁石は百円均一で売っている最小のものを使って見たのですが、
それでも吸引力はかなり強力で、けっこうしっかりと固着してくれます。

takom stug III (5)

磁石を使ったこうした固着、固定方法というのは、なにもIII突に限らず、
いろいろな応用が利きそうなので、今後も、もし機会があれば、また、
使ってみたいな思っています。

もっとも、作業がものすごく遅い私のことですから、それがいつになるか、
ちょっとわからないんですが……。
いずれにしても、また、進捗があったら、当ブログでご紹介したいと思います。
それにしても、画像が全体にちょっと小さくて、わかりにくいですね。
すみません……。

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タコム III号突撃砲

10月に還暦の誕生日を迎えたさい、ヨメさんがタコムのIII号突撃砲を、
プレゼントしてくれました。
(もっとも、コレがほしい、と、リクエストを出したのは私なんですが……)
それにしても、ここ最近の資源高と円安のせいで、プラモデルが高騰していますね。
とくに、輸入製品の高騰は驚くほどで、いまや1/35の戦車で一万円越えも珍しくありません。
(フルインテリアとか、パーツ数の多い製品もあるので、そのせいもあるのでしょうが)
当初はタコムのIII号戦車M型を某ショッピングサイトで注文したのですが、
在庫ありとなっていたにもかかわらず、品切れということで、返金されてきました。
価格は3000円台で、これはお買い得だ、と思ったのに、なんとも腹がたつやら残念やら、
という気持ちでした。
というわけで、今度はAmazonで、このIII突を見つけ、
ボーダーモデルのIV号G型にするか迷ったのですが、結局、III突を選ぶことにしました。

タコム 製品を手にするのは今回が初めて。
箱を開けてランナーを見ると、部品点数もさほど多くなく、
しかもモールドは目がさめるほどのシャープさで、とても好印象です。
というわけで、さっそく組んでみたのですが……。

歪んでいる車体

私の手に入れた個体がたまたまハズレだったのか、
車体の下部、上部が、ともにけっこう歪んでいました。
(写真だと、ちょっとわかりにくいですが、肉眼で見ると、けっこう歪んでいます)
そのせいなのでしょうか、車体の上下はいうに及ばず、戦闘室部分の合いも、
とても悪く、瞬間接着剤を使った強制的な接着を強いられることになりました。
このあたりは、パチピタのタミヤ製などとは大きく異なるところで、
製作においては、気をつけなければならないポイントになるかと思います。

もっとも、さまざまなプラモデルブログなどを見てみると、
タコムのIII突を「作りやすい」と、評価している人も少なからずいるようなので、
もしかすると、私の入手したものが、たまたまよくなかったのかもしれません。
とはいいつつも、車体だけでなく、
ロードホイールの篏め合いやトーションバーの組み付けについても、
合いがちょっと甘いところがあるように思いますので、
たとえ車体に歪みのない個体を入手したとしても、
組み立てには、一定の注意が必要なのではないかと思います。
(頻繁に海外製キットを組み立てているかたは、そんな心配はないのかもしれませんが)

車体を組む

また、部分連結履帯も、実際に組んで見ると少し短くて、こちらもまた難儀しました。
これは、組み立て前の履帯をヤスリすぎたせいかもしれませんので、
こちらの組み立てミスといえるかもしれません。
ただタミヤのIV号G型のときは、履帯がパチッと決まったので、
やはり、海外製品は、タミヤのようにはいかないと、
強く肝に銘じないといけないのかもしれません。
ちなみに、この製品のプラスチックの材質は、概ね柔らかめかと思います。

履帯を巻く

今回も、IV号G型のときと同様、履帯とホイル類が取り外しできる、
いわゆるロコ組をしてみました。
この組み方、後の塗装のことを考えると、とても便利かと思います。

……と、なんだかんだ書きましたが、組み上がってくると、かっこいいIII突になります。
しかも、タミヤのIII突のキットと比べると、格段に解像度が増していることがわかります。
このあたりは、さすがニューキット、と思わせるものがあります。

ただ、低価格を優先させたためか、砲尾部分は完全にオミットされ、
インテリア類も全く再現されていません。
これはちょっと残念です。
なにしろハッチを開くと内部が見えますから、
わずかでも再現されていれば、うれしいのですが……。

もっとも、ミニアートやライフィールドは、
内部再現をしていますから、そちらを選べばいいのかもしれません。
とはいっても、がっつりフルインテリアというのは、ちょっと荷が重いですよね。
価格もたいへんなことになってしまいますし……。

その後のIV号

ちなみに、製作を進めているIV号は、いま墨入れの途中です。
写真が小さいので、よくわかりませんが、7割型、墨入れ作業が終わっているところです。
今後も地道なウエザリング作業を続けていくつもりです。
(たぶん、あと何ヶ月もかかると思います)
フィギュアの塗り直しもしたいとことです。

白十字はマスキングで

こちらもまた、折を見て、進捗状況を紹介していきたいと思います。


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基本塗装終了後

五月もまもなく終わろうとしていますが、ここのところ、急に暑くなってきましたね。
今年は、物価大高騰の年となり、電気代もどんどん値上がりしています。
なのに、今年もまた、猛暑になるとの予報が出されていて、この先どうなるのかと、
ほんとうに不安になりますね。
ガソリンの高騰も、もう、とても激しいですし、こんな調子でいったら、
年を越せるのか、などと、ようやく半年が過ぎるところで、
年末のことを心配したりしています。

と、そんな話をしていても暗くなるばかりですので、
今回は、以前に取り上げた、タミヤ1/35スケールのIV号戦車のその後について、
ふたたびご紹介をしたいと思います。
(といっても、そんなに製作が進んでいるわけじゃないんですけどネ)
なにしろ、いつも超スローペースで作業していますので、進捗はほとんどありません。
とはいっても、基本塗装を終え、デカール貼り、部分的なチッピングまでは、なんとか、
到達しました。

まず、クレオスのサーフェイサーをエアブラシで全体に塗り、そのあとは、
同じクレオスのマホガニーを全体に塗りました。
昔は、こうした濃い色を下地に塗って、
そのうえから基本塗装をするということはしなかったのですが、
ここ最近の時流に合わせ、そうした、
濃い下地色からの立ち上げ塗装というものをしてみました。

前から

この方法では、どうしても、色の濁りやくすみが出ます。
こうした濁りやくすみが、戦車の重量感として表現される、ということなのでしょうが、
私の個人的な考えでは、下地がマホガニーでは、やはり、濃過ぎるような気がします。
もう少し薄い、アース系の色のほうが、
上層に塗るサンド系の基本色との相性がいい気がします。
次回は、そうした基本色の発色の冴えみたいなところも、計算して塗りたいと思います。

基本色は、指定通り、タミヤラッカーのライトブラウン(DAK1942〜)を塗りました。
タミヤはラッカー系塗料を出さないものだと思い込んでいましたが、いまはこうして、
タミヤ製のラッカーを使えるのですから、便利になったものだと思います。
ただ、このタミヤラッカーは、クレオスのうすめ液と共用はできないようなので、
そのあたりは、ちょっと注意が必要かもしれません。
(匂いも、同じラッカー系とはいえ、クレオスとタミヤでは、けっこう違う感じがします)
また、タミヤのラッカーは、つや消しがきれいに決まるようにも思います。

ここ最近は、模型雑誌の影響で、
カラーモデュレーションという塗装技法が流行っているようです。
面ごとにグラデーションをつけたりして色を変化させるというもので、
起源は、3DのUVマッピングあたりからきているのだそうです。
発想自体がとてもおもしろく、また、この技法を用いた素晴らしい作品も多数あります。
実際に日光による退色などがありますから、
戦車の上面と側面とで色が微妙に変えるというのは、理にかなっているかと思います。
ですが、よくよく考えてグラデーションをつけないと、
実物と乖離した、模型の世界だけに存在する、
リアルとは違うものになってしまうような気がします。

砲塔

というわけで、今回は、上面にあたるところを中心に、やや明度を上げていくことにしました。
そのうえで、上面部分に使う色に、バフを混ぜ、砂埃が被った表現も、
同時に狙ってみることにしました。

ただ、大きなグラデーションはつけない方向で作業しています。
ですので、今後のウエザリング次第では、効果が感じられなくなる可能性もありますが、
初めてのことゆえ、慎重に作業を進めていくことにします。

砲塔ナンバー

こうして、基本塗装がすんだ後、今度はデカール貼りを進めていきます。
私は、デカールを貼るさいには、完全に余白のニス部分を切り取ることにしています。
シルバリングを防ごうと思ったら、これが確実な方法だと思います。

もちろん、ニスを切り出すのはなかなかたいへんです。
ターレットナンバーの数字の曲線部分は、フリーハンドで
丁寧に切りださなければなりません。
ですが、やっておけば、あとあと、安心だと思います。

ニス部分がないと、デカールを貼りこむさいの位置決めもかなりたいへんです。
でも、シルバリングを引き起こす要素が完全にないと思うと、気が楽ですね。

砲塔ナンバーは、クラッペのある場所のうえに描かれてるので、
マークソフターが必要になります。
私も今回初めて使ってみたのですが、
いつ買ったのかわからないくらい古いソフターだったので、
思うようにデカールが軟化せず、苦労しました。

ですが、なんとか貼り終えました。
この写真ではまだ作業していませんが、
その後、デカールのうえからガイアのクリアーを吹き付け、
研ぎ出ししています。
F1モデルを作る動画などを参考に、このデカール研ぎ出しをしてみました。
もっとも、戦車モデルですので、F1モデルのような丁寧な研ぎ出しは不必要です。

砲塔

そのあとは、チッピングをやっています。
剥がすのではなく、書き加える方法で行なっています。
色が剥げたところを書き加えるのはおかしいのですが、剥がすよりも、
コントロールがしやすいように思いますので、爪楊枝をつかって行なっています。

もっとも、このチッピングは、あまりやりすぎないように、ということを、
いつも念頭に置いてやっています。
実写の写真を見ても、それほど塗装は剥げていませんから。

今後は、デカール処理をさらに進め、履帯、ワイヤー、マフラーを塗装し、
そのあと、ウエザリングカラーを使ったウエザリングに入っていきたいと思っています。

後ろから

ただ、私は、慎重に、しかもできるだけ時間をかけて行いたいと思っていますので、
完成は、まだ遥か先かなと思っています。
このキットにはとても品質の高いフィギュアが付属していますので、
ゆくゆくはジオラマにしたいとも思っています。


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赤影ロボ

さて、年が明け、2022年、令和4年となりましたが、
気がつけば、それからすでに半月が経ってしまいました。
えっ、ついこのまえまでお正月だったのに、なんだか、あっという間ですね。
しかも、年明け早々から、
オミクロン株なるコロナウイルスの新種が急速に広がってしまい、
この調子では、今年もいましばらくは、コロナ禍が続きそうな感じです。

そんなわけで、新年初の話題は、またしても、インドア系の話題です。
昨年、サワリだけを紹介した、タミヤのIV号戦車G型の、
その後を、少し取り上げたいと思います。

ですが、そのまえに、昨年、渋谷で行われた「ゆけ!俺のロボ展』の作品を、
この機会に、お披露目することとしました。
というのも、昨年末に行われた谷中での巡回展も無事終了し、しかも、
同作品を年賀状にも使ったためです。
ですので、もう、公開してもいいかなということで、本ブログのトップは、
このロボ展の作品『赤影ロボ』にしました。

前回のロボ展では、3Dによる作品でしたが、今回は、
クリップスタジオペイントのブラシツールで描画した作品となりました。
(もっとも、下書きの段階で3Dソフトは使っています)
やはり、3Dのレンダリングよりも、ブラシで描き込んだ作品のほうが、見ていて、
迫力みたいなものがあるかなあ、と、思います。
しかも、下絵は3Dなので、パースは完璧に整っていますので、そこも、
見ていて気持ちいい感じがするのかなと思います。

ただ、もっと筆のタッチが見えても良かったかな、とか、
どうせなら、加藤直之的ごちゃメカ感があっても良かったかな、などと、
いろいろと思ったりもしています。

いずれにしても、クリップスタジオといったソフトを使ったイラストも、
今後、作っていきたいですし、作風の研究なども、今後、していきたいなと思っています。

というのも、このクリップスタジオペイントというソフト、
なかなかにクセがあるように、私は思います。
(そんなことを思うのは私だけでしょうか)
とくに、油彩ブラシとか「なんでこうなるの?」と思うこともしばしばです。
私の場合、萌え系のイラストなどではなく、
厚塗りによるリアルなメカ系イラストを目指していますので、
そのあたりで、このソフトに対する評価や見方が、
ほかのユーザーの方と違ってしまうのかもしれません。
いずれにしても、使いやすいソフトではないのかな、と思います。

ですが、安価ですし、Photohopに近い機能もいくつもあり、
極めれば、さまざまな可能性があるソフトのようにも思います。

とにかく、いろいろと試行錯誤しつつ、今後も、このソフトを使って、
作品作りができれば、などと思っています。

このコロナ禍のなか、IV号戦車は、地味に、静かに、ノロノロと、作っていました。

IV号車体

現在の状況は、こんな感じです。
なんとか車体まで組み、これから砲塔に進もうかな、とも思っています。
ちなみに、フィギュアを乗せるため、ハッチは開けることになりますので、
フィギュアとハッチのあいだの隙間から、がらんどうの車内があまり見えないように、
車体下面内側はつや消しブラックを吹いています。

車体の溶接跡

また、このキットは、車体も砲塔も箱組みするかたちとなっています。
パーツの精度が高いので難なく組めますが、油断すると、
箱組にした角の部分(溶接の部分)で、ほんのわずかな隙間が生じることもあります。

ここにわずかでも隙間ができるとかなりみっともないと思います。
実写写真を見ても、まったく隙間などありません。
そんなものがあったらたいへんじゃないでしょうか……。
戦車そのもののボディ鋼性は落ちるでしょうし、雨水が入って錆の原因にもなります。
作例でも、この部分に細い隙間が生じているものがちらほら見受けられます。
ですが、ここに隙間を作らないよう、きっちり処理しておきたくて、
デザイン学生の必須であった「溝引き」を使って、パテ処理し、そのあと、
サーフェイサーを吹いて、処理がうまくできているか、確認しています。
(そのため、パーツが接合される角の部分だけ、サーフェイサーを吹いています)

牽引用パーツ

同じようなことは、この車体前部にある牽引用のパーツにもいえると思います。
プラモデルでは別部品になっていますが、実写写真で見ると、
このパーツは鋳物による一体成型で、車体にボルト止めされているようです。
ですので、微妙なフェレットを介して台座とつながっています。
溶きパテを盛って、そのあたりを再現したつもりです。

ロコ組

このキットは、部分連結履帯を採用しています。
ブルムベア後期型やラングではベルト履帯だったので、購入を控えましたが、
このプラ製履帯は大歓迎です。
しかも、組み立て方法も、最初にサポートローラー上のたるみのある部分を、
専用のジグを使って組み立て、その後、他の部分を組み上げるようになっています。

それでも、組み立ての難易度は低いとは言えないように思います。
なにより、今回、はじめてロコ組というものをしてみたのですが、
転輪やサポートローラーが緩く、作業中に落ちてきたり、また、
ロコ組された履帯と転輪のセットを外す時、履帯が切れたりと、
なにかとトラブルが頻発しました。
組み慣れてしまえば、スムーズに作業できるのかもしれませんが、
ビギナーには、かなり難しいかも、と、思ってしまいました。

ペリスコープ

最近のキットはペリスコープも別部品化されているんですね。
たま〜にしかプラモデルを作らない私には、まさに時代の流れを感じます。
小さなパーツなので筆塗りでもいいのかなと思いましたが、エアブラシで塗装しました。
ガラス部分は、マスキングして、
ブラックにブルーを加えた色で塗装し、最後にクリアをかけています。
でも、ほとんど見えなくなるんでしょうけど……。

ゲペックカステン

また、ゲペックカステンのパーツ接合面には隙間が出ます。
ですが、実物のゲペックカステンを見ると、この部分に隙間はありません。
このあと、タミヤ瞬間接着剤イージーサンディングで処理します。
このイージーサンディング、めちゃめちゃ重宝してます。
とくに、こうした小さな隙間埋めなどにはとても便利です。

消化器

さらに、こちらの不手際で、消化器を紛失してしまいました。
私は最初にあらかじめパーツを切り出して成型しておくのですが、
そのパーツ箱の中に、どういうわけか、消化器が入っていないのです。
もちろん、捨てた覚えはなく、パーティングラインを消した記憶があるのですが、
どこをさがしても見当たりません。

で、仕方なく、タミヤのカスタマーサービスに部品請求しようかと思ったのですが、
そうすると、消化器一つのために、大量の不要なパーツも、
ランナーごと購入することになってしまいます。

ですので、Maus Modelerさんのお作りになった消化器を購入することにしました。
そのほうがタミヤより安いですし、なによりも、ものすごいディティールです。
感動モノ、まさに、すごすぎです。
しかも、ヤフオクで買えるので、お手軽です。
(はじめてヤフオクを利用しましたが、簡単でした)
なにより、Maus Modelerさんには、
とても迅速に、しかも丁寧に対応していただけましたので、
あっという間に消化器が届きました。

モールドもすばらしく、まさに眼を見張る出来です。
しかも、中期、後期、合わせて6個の消化器が入っています。

ただ、この消化器をタミヤIV号Gに取り付けようとすると、
フェンダーにある突起や消化器台座のモールドなどをきれいに削り取る必要がありそうです。
なのに、フェンダーには、一面に滑り止めのモールドがありますので、
そらを傷つけず、消化器台座部分のモールドだけ削り取るのは、ハードルが高そうです。
これ、どうしようかな、と、いま思案している最中です。
(なにより、消化器だけがハードディテールになってしまいますしね)

そんなこんなで、このコロナ禍のなか、牛歩の歩みで製作が進んでいます。
母の病院のつきそいや、仕事のことなどで、年明けから、
いろいろとバタバタしてはいますが、近いうちに、なんとか戦車のかたちにしたいものです。
(ちなみに、本ブログに使用されているイラストには著作権があります。
無断での使用はご遠慮いただきますようお願い申し上げます)


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1/35 タミヤIV号

先日……、といっても、すでに二週間以上も時間が経ってしまいましたが、
タミヤ模型から、ついに、1/35スケールのIV号戦車G型が発売されました。
昨年も、3DスキャンのフィギュアをセットしたIV号戦車F型が新発売になりましたが、
今回のG型は、そのパーツを流用するかたちで、商品化されたものとなります。
なんといっても、このIV号は、初の超砲身装備型であり、待ち望んだ商品でした。
お店でこのパッケージを見たときは、まさに感無量という感じでしたね。

このG型も、前回のF型同様、3Dスキャンによるフィギュアが入っていますが、
今回は、エルアラメインでイギリス軍に恐れられた『マークIVスペシャル』を、
再現できるよう、北アフリカ仕様のクルーと兵が同梱されています。
(とはいっても、デカールは、アフリカとロシアの二種が用意されています)

ちなみに、このIV号、現在では、G型と称するのが一般的なようですが、
私のようなオールドファンには、F2型という呼称が、なんだかしっくりきます。
その昔、発売されていた、イタレリ(当時はイタラエレイといってましたね)の、
IV号F1、F2、G、というコンバーチブルキットを思い出しますね。
ああ、懐かしい……。
丸いマズルブレーキは、F2だよなあ、などと、いまも思ってしまうのです。

懐かしいついでに、もうひとつ、昔話を……。
そもそも、私が、タミヤの初代IV号を作ったのは、14歳の時でした。
このIV号でジオラマを作り、地元の模型店のコンテストに出したりしていました。
当時のIV号のキットといえば、H型で、モーターライズ仕様のため、
車幅が少し大きかったり、ロードホイールの厚みがまるで足りなかったり、
砲塔やシェルツェンの形状がちょっと不正確だったりと、いろいろと問題があったものです。
しかも、車体下部側面の燃料注入口が省略されていたり、
フェンダー前部の内側側面に、まったくモールドがなかったりと、
なにかとおおらかな作りにもなっていました。

それから四十年以上の時を経て、タミヤから新たに発売された、このIV号戦車は、
ただ、ストレートに作るだけでも、考証的に極めて正確なものになります。
時代は変わりましたね。ありがたい限りです。

しかも、このキットで、私が最も評価しているのは、履帯(キャタピラ)が、
プラスチック製になったことです。
軟質樹脂による履帯は、どうしてもイヤなんですよね。
タミヤの場合はさほど気にしなくてはいいかと思いますが、軟質樹脂は経年劣化が心配です。
ベルト状であれば、シャープさもありません。
それが、前作のIV号F型に引き続き、プラ製となり、ほんとうにうれしい限りです。
願わくば、ブルムベア後期型も、プラ製履帯にしてほしかったですよね。

さて、では、ワクワクしつつ、箱の中身をチェックしていきましょう。

インスト

まず、こちらは組み立て説明書です。
タミヤらしい、いつものわかりやすい説明書で、海外キットにありがちな、
番号ミスなどは見受けられないようです。
このあたりも、タミヤブランドは安心して購入、組み立てができますね。

塗装解説

また、カラー(4色刷り)の、塗装解説図も入っています。
アフリカ仕様、ロシア仕様、の、どちらを選んでも、単色塗装なので、
カラーのインストを入れる意味があまりないというか、
ここまでする必要はないのかなとも思いますが、
こうしたカラフルな印刷物が入っていると、制作意欲もいや増すかもしれません。

また、このキットは、最新のものとはいえ、
パーツの一部は、1994年に発売された、IV号J型のシャーシーを流用しています。
とはいえ、このシャーシーは現在の目で見ても、まったく遜色ありません。

昔のタミヤは、時代考証を無視したパーツ流用をけっこうしてましたが、
(M4A3のサスペンションを、M4後期型に使ったりとか)
いまはもう、そんなことはありません。

OVM類

……っていうか、今回のIV号には、新たにファイナルギアケースのパーツが入っていて、
この部分って、J型と違ったのか、と、いまさらながら思ったくらいでした。
(私も長くプラモデルから遠ざかっているので、考証的なことが、いまひとつ、
よくわかってなかったりするところがあります)

○ タミヤ模型 IV号G型の情報はコチラ。メーカーサイト ~

また、土嚢などのアクセサリーパーツや、アフリカ仕様における工具箱なども、
セットされています。

フェンダー

ただ、このキット、ふだんプラモデルを作らないビギナーの人には、
ちょっとハードルが高いものとなっているかもしれません。
というのも、各所にピンバイスによる穴あけ指示があるのです。
バリエーション展開上、そうなっているようですが、普通の人は、
ピンバイスは持ってないかな……。
安心のタミヤ製とはいえども、プラモデルに一定のスキルのある人でないと、
ちょっと手を出しづらいかもしれません。

リアパネル

いずれにしましても、モールドはとてもシャープで、こうしてパーツを見ているだけで、
もう、おなかいっぱいになってしまう感じです。

タミヤはこれで、IV号H型、D型、J型、F型、を発売し、今回、G型(前期型)を、
製品化しました。
この最新技術で、できれば、シェルツェン付きのIV号を出してほしいものです。
タミヤは過去製品とのバッティングを避けるようですので、
そうすると、G後期型あたりが、いいんじゃないでしょうか。

Miniartから、怒涛のようにIV号が発売されていますが、
メーカーサイトのパーツ割りレンダリング画像を見ても、もう、目が回りそうですし、
タミヤで製品化していただくのが、いちばん、ありがたいかなあ、などと、
勝手なことを思っています。

いずれにしても、次のミリタリーミニチュアの新製品が、
とても気になるところです。


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