
5月27日の日曜、岡崎市美術博物館で開かれていた、
「シュルレアリスム展-謎をめぐる不思議な旅」に、いってきました。
27日は、この企画展の最終日だったので、
なんとしても岡崎まで行かなくては、と、思い、
MINIで出掛けてきました。
今回の企画展は、
サルバトーレ・ダリ、ジョルジョ・デ・キリコ、マックス・エルンスト、
そして、ルネ・マグリットなど、著名なシュルレアリスム作家の作品を、
体系立てて紹介したものです。
展示方法も、
とかく難解といわれるシュルレアリスムを、わかりやすく解説するために、
「シュルレアリスムという芸術の誕生とその世界観」
「いままでの概念や思考から開放された目に見えない現実を見いだす試み」
「フロッタージュやソラリゼーションといった技法の紹介」
といった、いくつかのチャプターに分け、
この芸術分野の変遷を、作品を交えながら、追っていくものとなっていました。
シュルレアリスムとは、
もともと、詩人アンドレ・ブルトンが提唱した芸術形態だそうです。
思考が追いつくよりもさらに早く、無心に、ひたすらに文字を綴っていくと、
いままでの自分では思いもつかなかった、文章が書き上がる。
これこそが、思考や、いままでの既成概念から完全に解放された、
「超現実」の表現物なのであると、ブルトンは唱えました。
この思考実験が、絵画の世界でも取り入れられ、
シュルレアリスムという、大きなムーブメントを起こすに至ったとのことです。
その後、まったく無関係な対象を同じ画面に組み合わせ、
さらなる深遠な意味を計ろうとする、デペイズマンという手法も、
シュルレアリスムの中でさかんにとりいれられるようになります。
マグリットの絵画は、このデペイズマンの代表的なものだといえるでしょう。
このデペイズマンという言葉は、ユングのシンクロニシティとも、
相通じると思います。
今回、私がもっとも見たかった作品は、マグリットでした。
点数こそ多くはありませんでしたが、
「白紙委任状」「現実の感覚」などが、展示されており、感無量でした。

「現実の感覚」は、当企画展のリーフレットや、ポスターにも使用されていました。
マグリットは、学生時代、模写もしており、
私にとって、特別の思い入れのような感情もあります。
(模写したのは、記憶、という作品です)
晴天に恵まれたおだやかな日曜の午後、
絵画に囲まれ、心豊かに過ごせたように思います。
ちなみに、この企画展は、今後、
山梨、宮崎、姫路で、行われるそうです。
●ブログランキングに参加しています。
コチラをクリックしてくださるとうれしく思います。
FC2 Blog Ranking