
さて、世の中は、シルバーウィークということで、
行楽地はどこもたいへんな賑わいを見せているようです。
私の住む、ここ飛騨高山も、その例外ではなく、
市の中心部付近では、他県ナンバーのクルマで大渋滞となっていました。
(休みの期間中、町中をクルマで通り抜けるのは、骨が折れそうです)
と、そんな連休も、我が家では関係のないことなのですが、
世が連休で浮かれているとなると、やはり、長い休みとまではいかないまでも、
ちょっとくらいはどこかに出掛けてみたくなってしまいます。
折しも、先週の土曜、半月近くにわたって、
修理のため入院していたMINIが、ようやく、我が家に戻ってくることとなりました。
これで、連休中、MINIでお出掛けができそうです。
というわけで、修理屋さんまでMINIを受け取りに行き、そのまま、
わずかながらテストドライブそしてみることにしました。

エンジンは好調で、秋晴れの空のもと、気持ちよく走っていたのですが、
40kmほど走ると、また、足回りから異音発生。
つまり、まったく治ってないのです。
というわけで、そのまま、受け取りにいった修理工場にUターンと相成りました。
が、結局、どこが悪いのかわからないとのことで、とりあえず、
右前輪のハブベアリングを交換することになりました。
ただ、すでに連休に入っているため、部品を取ることはできず、
休み明けから作業に入るということになるとのことです。
すなわち、この連休にMINIに乗ることはかなわなくなりました。
ちょっとショックです。
それよりもなによりも、MINIが直るのかどうか、いささか不安です。
異音が出るのは走行40?50kmを超えたあたりからです。
それ以前には症状はまったく出ません。
(異音が出てからも、運転に支障をきたすようなことは何も起こらないのですが)
もし、ハブベアリングの不具合なら、走り出した当初から症状が出てもよさそうですが…。
…と、そんなわけで、昨日の月曜、本来ならMINIで出掛けたいところだったのですが、
またしても、ヨメのクルマで出掛けることになりました。
今回の行く先は、日本のチロル、と呼ばれている、
長野県南部の「下栗の里」-しもぐりのさと-です。
この下栗の里というのは、急峻な山の斜面に、
まるでへばりつくように集落がある場所とのことで、
斜面のそこかしこを畑や農地として利用しているといいます。
先日、この地が、テレビ番組で取り上げられていて、
それを見て以来、ぜひ行ってみたいと思っていたのです。
下栗の里があるのは、長野県飯田市の東、ということで、
まずは、飯田を目指してクルマを走らせます。
ここ飛騨高山から飯田を目指すとなると、そのコースはほぼ二通りにしぼられます。
ひとつは、岐阜県坂下町を経由し、妻籠、清内路、昼神を通って、飯田に至るコース。
もうひとつは、木曽福島を経由し、権兵衛トンネルを抜けて伊那に至り、
そこから南進して飯田を目指す、というものです。
今回は、道中の眺めの楽しむため、後者のルートを選択しました。

こちらは、権兵衛トンネルを抜けた風景です。彼方に見える街は伊那です。
すばらしい眺めですね。
岐阜県北部では、このような広大な高地のような光景は見られません。
まさに、信州ならではの美しい眺めです。
その後、飯田に入り、県道18号線を通って上村に至ります。
そこから、地図や道路標識を見ながら、まずはしらびそ高原に行ってみます。
道はとたんに険しくなり、しかも、かなりの上り勾配となります。
(先週も、こんな道ばかり走っていたかも)

こうして、ようやく到着したのが、しらびそ峠。
連休中とあってか、観光客も多数見受けられました。

そしてこちらが、しらびそ高原です。
高原というだけあってさすがに寒く、しかも、この周囲には、
巨大な天体望遠鏡を据え付けてキャンプの構えをしている方々が、
多数、お見えになりました。
たしかに、このあたりなら、満点の星空が期待できそうです。
そんなしらびそ高原を早々にあとにして、一路、目的地に向かいます。
こうして、やっとの思いで、下栗の里に到着しました。
(思えば、かなり長い道のりでした)

さすが、日本のチロルといわれるだけあって、とても興味深い光景です。
山の斜面はどこも急峻なのですが、そんな場所でさえ、
畑として利用されているようです。
彼方には山々が織り成すように連なり、思わず、じっと見入ってしまいます。

こちらは、どうやらそばの実のようです。
写真ではいまひとつ臨場感が伝わらないかもしれませんが、とても美しい光景でした。
しかも、この地は、まだ観光地化されておらず、「見られる」ということを想定して、
過度に作り込まれていない、素朴な味わいがあります。

驚いたことに、この集落は、斜面にそって、はるか下方まで続いています。
道はクルマがやっと一台通れるほどの幅しかなく、
しかも、つづら折れの急カーブが連続しています。
なぜ、このような地に人が住み着くこととなったのか…。
そんなこの集落のルーツを、ぜひとも知りたくなりました。

こちらは、道沿いから山並みを見たショットです。
眺めとしてはすばらしいのですが、人が生活するには、厳しすぎる場所だと思います。
本来であれば、この集落をくまなく見学したいところでしたが、
なにしろ、集落の途中にはクルマを止められるような場所がなく、
(集落の最上部にしか駐車場はありません)
しかも、道が細いため、後方からクルマがきても、道を譲ることもできず、
そのまま、ノンストップで走り抜けなければなりませんでした。
加えて、すでに時刻は四時過ぎ。谷あいの集落には、すでに陽もさしません。
というわけで、断腸の思いで、この場をあとにしました。
もう一度、この日本のチロルの風景を、満喫したいものです。
信州 遠山郷 下栗の里
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