銀の森

先週末は三連休となり、金曜日、土曜日は、雲ひとつない青空が広がっていました。
ですが、我が家は三連休とはならず、結局、お休みは、
いつも通り、日曜のみとなりました。

が、連休最後のこの日曜は、雨の気配こそないものの、
前日のような快晴ではなく、少し雲の多いお天気となってしまいました。
せめてもう一日、スカッとした青空を臨みたかったのですが、
なかなか、思うようにはいきません。

しかしながらせっかくの日曜ですので、この日も、
MINIで出掛けることにしました。
今回の目的地は、土曜日の朝にやっていたテレビ番組で取り上げられていた、
恵那市の「銀の森」というところです。
(この番組は、中部地方でのみ放送されているものです)

ここは、郊外の緑豊かな場所に、レストランや専門店などが遊歩道で結ばれた施設で、
番組を見る限りでは、ちょっとオシャレでアミューズメント性も高そうな雰囲気です。
というわけで、ミーハーな私たち夫婦は、さっそく、
この「銀の森」に行ってみることにしました。

まっすぐな道

ここ飛騨高山から、同じ岐阜県内の恵那に向かうには、
進路をほぼ真南にとることとなります。
所要時間は二時間強というところでしょうか…。
ですが、まっすぐ目的地に向かっても、なんだかつまらない、と思い、
一度長野県側に出て、それから、南下するという、
大回りなコースをとることにしました。

まずは、長野県側に出るため、開田高原に向かい、そこから、
三岳村、上松町、を、経由して、国道19号に出ます。
国道19号に入った後は、そのまま南下。
連休最終日にもかかわらず、道はすいていて、とてもスムーズ。
と、思っていたら、途中、突然、渋滞に…。

この渋滞、待てど暮らせどクルマの列が動きません。
工事渋滞とも思えないので、もしかすると、
事故などの突発的な事態が起きているのかもしれません。

待っていても埒があかないので、ここでUターン。
どうせ急ぐ旅ではないので、さらに回り道をして、飯田市まで行くことにしました。

飯田の丘で

こちらが、飯田市のそばの高原です。
写真だとわかりづらいのですが、この道は下り坂になっています。
それにしても、眺めがいいですネ。
雲が多いのが難点ですが、それでも、汗ばむほどの陽射しを感じました。

その後は、国道153号線を豊田市方面に向かって南下。
途中、道の駅「信州平谷」というところに立ち寄ったのですが…。
ここはかなり規模の大きな道の駅で、どうやら、宿泊できる施設もあるようです。

木曽馬がいました。

しかも、ここには、木曽馬が何頭かいて、子供を乗せるサービスもしているようでした。
小振りな木曽馬は、かわいいです。
(これだけ小さいと、子供しか乗れないでしょう)

さて、その後は、国道418号線に乗り入れます。

国道418号線

が、この国道418号線はなかなかの酷道。
以前、豊根村に行く時にも、この道は通っていたのですが、
運転はヨメで、そのとき私は助手席で眠ってしまっていたので、
この道のことはよく憶えていませんでした。
でも、森の中を行くのは、ちょっと楽しいです。

その後、恵那の街に到着。
ここからは、とりあえず、恵那峡ワンダーランドを目指し、
その近くにあるはずの銀の森へと向かいます。

銀の森到着

こうして、ようやく到着。
それにしても、ものすごい遠回りをして、やっとの到着です。

時刻はすでに3時を回っており、夕方の気配さえ漂っていますが、
それでも、場内はかなりの人出。
(写真では人が少ないように見えますが、実際には、たくさんの人で
 賑わっていました)
ちなみに、銀の森のサイトはコチラです。

恵那 - 銀の森 Gin no Mori

オシャレなお店

ゆるやかにカーブを描く遊歩道のそこかしこに、専門店が点在しています。
南仏的な建物が、オシャレですね。
こちらは、ジャムなどを扱っているお店でした。
試食も豊富で、そのためのパンまで用意されていました。
至れり尽くせりですね。

カフェ

続いてコチラは、カフェとお店が併設された建物です。
こちらには、さきほどのお店でも売っていたジャムのほか、
さまざまな調味料や出汁などがありました。
お店の雰囲気もよく、ここで、トマトペーストを買ってきました。

遊歩道へ

この施設の裏にも、また遊歩道があり、こちらは森の中へと伸びています。
ただ、こちらには人影もまばら…。
というか、私たち以外、誰もいませんでした。
まさに、プライベート遊歩道状態です。

森の遊歩道

まだ作られて間もないらしく、コンクリートは真新しいもので、
どうも、整備途中という雰囲気です。

その後は、恵那峡にちらりと寄り、帰路に。
が、ここで、道に迷うことに…。
どうにかこうにか、帰り着きましたが、
思えば、長い長いドライブでした。




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高根のMINI

水温計が上がり気味で、またしても入院となってしまったMINIですが、
先週の土曜日に、ようやく、我が家に帰ってきました。
その原因は、当初、ラジエーターにあるとのことで、
交換は避けられないだろう、とのことだったのですが、
結局、ラジエーターは無事だったようです。
問題は、サーモスタットの開弁がきちんと行われなかったためとのことで、
このサーモスタットは交換となりました。
あとは、クーラントを交換し、ラジーター内を洗浄。
そのさい、ラジーターホースに劣化が発見されたとのことで、
こちらも交換となりました。

また、ファンのブレードもへたっていたとのことで、こちらも新品に。
そして、冷却とは関係がないのですが、キャブに繋がる燃料ホースにも
劣化が発見され、こちらも交換となりました。

というわけで、ラジエーター交換は免れたものの、さまざまな箇所で、
部品交換となりました。

それにしても、今年は、接触不良によるエンジン停止があり、
ドライブシャフトブーツの交換がありと、トラブルが続いています。
これで、もう、こうした問題から縁が切れるといいのですが…。
(とりあえず、覚悟はしています)

開田でのMINI

いずれにしろ、MINIの修理は完了したわけですから、
やはり、どこか遠くに行きたい…。
というわけで、先週の日曜、信州にドライブに行ってみることにしました。

今回の目的地は駒ヶ根。
ルートは、高山市高根町を経て、開田高原に入り、
木曽福島、伊那を経て、駒ヶ根に入る、というものです。

すでに何度も通っているルートですが、今回は、ちょっと久しぶりです。

開田高原へ

こちらは、開田から木曽福島へ向かう道です。
お天気は、雲こそ多いものの、青空も見え、ドライブには最適です。
それにしても、いつ通っても、気持ちのいい道ですね。
混雑も渋滞もなく、スイスイ走れます。

伊那の町

そして、木曽福島に入ると、
今度は、国道19号線に入って、いったん北を目指します。
途中、ふたたび国道361号線に入り、権兵衛トンネルを抜け、伊那へと入ります。

伊那に到達後は進路を南にとり、駒ヶ根へと向かいます。

光前寺の仁王門

そしてこちらが、駒ヶ根の名刹「光前寺」です。
いままで、この近くには何度もきたことがあるのですが、
このお寺には、まったく気がつきませんでした。

光前寺の参道

仁王門を抜けると、並木が美しい参道が現れます。
心が落ち着く、とてもいい雰囲気です。
この参道は、ひかりごけが群生しているということでも、有名らしいです。
観光客も多数見受けられました。

このお寺には、早太郎という、魔物退治に尽力した霊犬伝説があり、
その早太郎のお墓もあります。

三重塔

こちらは、三重塔です。
森の中にひっそりと佇むといったかたちで、
木々の緑と、古びた木材の色が相まって、独特の雰囲気を醸し出しています。

鐘楼

こちらは鐘楼です。
こちらも、かなり古いもののようで、枯れた色が味わい深いです。
(鐘を突くことは禁止されているようでした)

大沼湖

その後は、ふたたびMINIに乗り、次は大沼湖へと行ってみました。
思いのほか小さな湖でしたが、夏が舞い戻ったかのような強い陽射しのもと、
湖面がキラキラと輝いていました。

次は、家族旅行村「アルプスの丘」を目指したのですが…。
ここで、事件発生。
このとき、MINIの窓をほぼ全開にして走っていたのですが、
なんと、この窓から、いきなり何かの虫が飛び込んできたのです。
その虫は私の頭に激突。が、そのまま髪の毛の中に留まり、
ジジ~という不気味な羽音を響かせるのです。

この音は、おそらくハチ…。
この状態ではいつ刺されるかわかりません。
MINIを止めたいところですが、山道には停車できそうな広いところもなく、
そのまま適当な停車スペースを捜しながら走ることに…。

そうこうするうち、頭に取り付いた虫が、首の後ろに落ち、
そのまま、背中を這っていくのです。
もう、こうなるとパニックです。

おりしも、ちょうど広い道に出たので、そこで緊急停車。
ドアを開けて外に飛び出ると、そのまま路面に土下座するようにして、
背中の……、シャツのしたに入り込んだ虫を出そうとしました。

その甲斐あって、虫は私の背中から飛び立ち、今度は、
MINIのリアガラスに止まりました。

それは大型のアブ…。もう、こわい、こわい。
こんなのに刺されたら、休日は台無しになったことでしょう。

いやあ、それにしても、パニックになりました。
そういえば、以前、駒ヶ根に来た時にも、車内にハチが入ってきて、
大騒ぎをしたことがあります。
駒ヶ根、恐るべし…。

とにかく、気を取り直して、アルプスの丘に向かいました。

アルプスの丘

こちらが、そのアルプスの丘の一角です。
芝生がとても奇麗です。
この他にも、この周辺には、レストランや売店などがあり、
大勢の人で賑わっていました。

ヤギもいました

しかも、ここには、ヤギさんが…。
おとなしくて、かわいかったです。
ただ、近くにいた子供が、別のヤギにチョッカイを出していたのですが、
その際、ヤギの逆襲を受けていました。
おとなしいからといって、乱暴なことをしたらいけません。

大田切川の吊り橋

その後は、大田切川沿いにある公園へ。
この吊り橋に渡るのは、今回で二回目です。
あたりは広々としていて、散策するのにぴったりです。

こうして、駒ヶ根の一日を満喫して、帰路につきました。
帰りは、伊那、清内路を通って岐阜県に戻り、
加子母村、下呂温泉を経由するというものです。
かなり大回りになりますが、ひさしぶりのドライブですから、
思いっきり、MINIを走らせてみました。
(この日は、水温計の針が異常に上がることもありませんでした)

が、ここで、最後にまた事件が…。
途中立ち寄ったファミリーレストランで、ヨメが味噌汁をひっくり返す、
という大失敗をしてしまい、彼女は、太腿に軽いやけどをしてしまいました。
(ほとんど子供ですね)
そんなわけで、楽しくもいろいろあった一日でした。




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ジョーカーゲーム

さて、ひさしぶりのbookネタです。
今回は、柳広司氏作の「ジョーカーゲーム」を取り上げてみたいと思います。
この小説は、帝国陸軍の極秘諜報組織を操る結城中佐と、
その下で働くスパイたちの暗闘を描いたものです。
時代は、太平洋戦争前夜。
異端の情報将校である結城中佐が、陸軍内の反対を押し切って、
諜報員養成のための組織である「D機関」を、立ち上げるところから始まります。

もっとも、私は、この小説を長編だと思い込んで読み始めたのですが、
実際には、短編集となっていました。
(このあたりは、想定していたものと、ちょっと違っていたわけですが…)

最初に収録されているのが、表題作でもある「ジョーカーゲーム」です。
本作は、スパイ容疑がかかる親日的アメリカ人から、
その容疑を示す決定的な物証を押収するまでの過程を描きくものですが、
同時に、D機関外部の人物である「佐久間」の目を通して、
結城中佐と人となりや、D機関設立のいきさつなども語られています。

場面を遡るストーリー展開が巧みで、しかも小気味よく、
また、D機関の特殊性、謎に満ちた結城中佐の過去、
そして、そこに集まる人間の常人離れした能力などの描写に、
読む側は、どんどん惹き込まれていきます。

しかも、伏線がうまく張られていて、
オチである物証発見のところで、
読み手は「なるほど」と、膝を打つ展開となります。
D機関員ではない参謀本部将校「佐久間」の心理変化が、
読み手の気持ちと重なり、読み手は、佐久間の目で、
D機関の異様さ、不可解さを感じつつ、
得体の知れない結城中佐という人物に、魅力を感じていくこととなります。

続いての収録作は「幽霊」
この二作目から、主人公はD機関の諜報員になります。
テロ容疑がかかるイギリス外交館の身辺を調査する、というストーリーですが、
こちらも、短い作品ながら、スパイ小説の醍醐味を味わえます。

日本発スパイ小説

次いで、ロビンソン、魔都、ダブルエックス、と、続きますが、後半の作品は、
いささか、ストーリーの強引さを感じることが多かったです。
(ちょっとツッコミどころが多いというか…)
ですので、冒頭二作が、この短編集の中では、
出色の出来と言えるかもしれません

スパイ小説というと、フレデリック・フォーサイスや、レン・デイトン、
ジョン・ル・カレなどといった海外の作家が有名ですが、
(とはいえ、私は、ル・カレは読んだことがないのですが)
日本初の本格スパイ小説、というのは、私が不勉強なだけかもしれませんが、
あまり聞いたことがないように思います。
(高村薫のリヴィエラを撃て、などがありますが…)

ただ、我が国にも、かつては、陸軍中野学校という諜報員養成機関があり、
日本発の、日本人を主人公に下スパイ小説というのも、
ネタには事欠かないのではないかと思います。
(事実、このジョーカーゲームのD機関は、あきらかに、
 陸軍中野学校をモデルとしています)

このジョーカーゲームにはダブルジョーカーという続編も出ているそうですが、
できれば、結城中佐が活躍する長編小説を読んでみたいところです。

さて、余談になりますが、本作の解説を、
鈴木宗男氏の事件のさい「外務省のラスプーチン」と呼ばれた、
元外務省職員「佐藤優」氏が書いています。

この人の解説が、本作に箔をつける一助になっているかもしれません。




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