
行楽日和に恵まれた先週の日曜、陸上自衛隊富山駐屯地で開催された、
創立50周年記念行事に行ってきました。
毎年、秋になると、各地で陸上自衛隊のイベントが開かれているようですが、
私は、ミリタリーマニアであるにもかかわらず、ここ最近は、
こうした催しから足が遠のいていて、今回は、
じつに二十年ぶりに自衛隊施設に足を踏み入れたことになります。
ですので、とても感慨深いものとなりました。
とはいえ、今回のイベントは、さほど広く告知されていたわけではなく、
富山駐屯地のサイトでも、日時について、情報の提供はありませんでした。
(このイベントに関しては守山10師団のサイトに、
小さく告知がなされていただけでした)
そんなわけで、二週間ほど前に、富山駐屯地に直接電話をかけ、
日時を確認し、ついでに場所もグーグルマップで調べておきました。
ところが、イベント当日、あいにくヨメは仕事が詰まっており、
いっしょに出掛けることが出来ず、結局、私だけ、MINIに乗って、
富山駐屯地に出掛けることとなりました。
(こうしたことは、極めて希です)
家を出たのは午前8時。
駐屯地のある砺波市にまで行くには、ちょっと遅い出発です。
早起きはしたんですが、まごまごしていて、結局この時間になってしまいました。
駐屯地には駐車場はなく、近くにある砺波総合病院の駐車場の一部を、
今回のイベントのために割り当ててあるとのことでしたが、
なにしろ私は、砺波の地理には不案内で、駐車場の場所がどこなのか、
うまく行けるかどうか、ちょっと不安だったのですが、
いざ、駐車場に行ってみると、看板とともに、自衛官の方が立っておられ、
難無く駐車することができました。
この駐車場から駐屯地までは、少々距離があるということで、
シャトルバスが運行されているのですが、バスの本数がとても多く、
ほとんど待ち時間なく乗車することができました。
このあたりのサービスは、至れり尽くせりで、とてもありがたかったです。
そんなわけで、結局、駐屯地に着いたのは午前11時くらいだったでしょうか。
場内はかなりの人で、おそらく、地元ではきちんと告知がなされていたようです。
ちょうどこのとき、音楽隊のみなさんが演奏されていました。

その後、重機のショベルに筆をつけて、書を書くという催しが行われました。
実際に活躍している自衛隊車輛は、こうした重機なのかもしれません。
震災時にも、こうした車輛は大いに役立ったと思います。
書かれた文字も「絆と」いう、震災後の日本の気運を連想させるものでした。

また、架橋用の車輛を使って、橋をかける実演が行われました。
橋を架ける作業はさすがにすばやく、すぐに大型の車輛が通れるほどの、
堅牢な橋をかけることに成功していました。
(この方たちは、むかしでいうところの、工兵隊ですね)
そしていよいよ、模擬戦闘が行われます。
某国の軍隊が日本に潜入。橋を爆破してそのまま占拠してしまう。
その敵陣地を空陸両面の兵力を使って奪回する、というシナリオです。

まずは空からの偵察と攻撃。
雲ひとつなく晴れ渡った駐屯地の上空に、黒々した対戦車ヘリが飛来します。
アナウンスによると、このヘリは、純国産のOH-1だそうです。
そして地上攻撃。
もちろん発砲はしませんが、ヘリからの攻撃を想定して、
地上の敵陣地には、煙幕による煙がたかれました。
そのあと、87式偵察警戒車が偵察のため前線へ。
威力偵察なのでしょうか、かなり派手に空砲を連射します。
空砲とはいえものすごい音で、見物客からどよめきがあがります。

そして、陸戦の花形である戦車の登場です。
戦車は74式で、ターレットには、
10師団所属であることを示す黄色いしゃちほこマークがついています。
戦車の登場に見物客も大いに盛り上がります。
と、思う間もなく、74式が発砲。
この空砲の音はいままでのなかで最高にすさまじく、
小さなお子さんたちはみな耳を塞いでいました。

その後は歩兵が小銃片手に突撃。無事、敵陣地を制圧、奪取に成功しました。
すると今度は、不穏分子を掃討するためにレインジャー部隊が登場。
兵舎の壁を歩くように降りてきます。
このときのBGMは007。まるで映画のようです。
こうして一連の模擬戦闘が終わりました。
あたりには火薬の臭いが立ち籠めていました。
このあと、車輛の一般展示が行われました。
ただ、74式だけは、エンジンデッキのうえに簡易の座席を付けて、
見学客を乗せて走る催しのため、車輛展示は行われませんでした。
74式を間近で撮影したいと思っていた私にとっては、ちょっと残念でした。

さて、こちらは、高機動車です。
民間車であるメガクルーザーとほぼ同一の車輛となります。
アメリカ軍のハンヴィーに、デザイン、大きさとも、酷似した車輛です。
ただ、狭い道の多い日本では、
運用面でいささか不都合もあるように思えますが、
そのあたりはどうなのでしょうか。
ちなみにこの車輛、なんとオートマでした。
自衛隊車輛が民間車のようにイージードライブというのも、
ちょっと違和感を憶えました。

こちらは82式指揮偵察車です。
砲塔などはなく、兵員輸送車のような感じでした。

次いでこちらは、模擬戦闘のときにも登場した87式偵察警戒車です。
82式とほぼ同じ大きさの車輛ですが、砲塔があるぶん、背が高い印象です。
それにしても、最近のAFV模型は、やたらサビをつけますが、
実際の軍用車輛は、サビなんてまったくといっていいほどありません。
乗員が足をかけるところは、塗装の色が擦れて変色しているだけで、
塗装が剥げているということもありません。
AFV模型のサビ表現は、実際にはかなりの過剰表現であると、
思わざるを得ませんでした。

こちらは、イラク派遣で有名になった軽装甲機動車です。
装甲車という雰囲気ながら、鈍重なイメージはなく、機動性と
防御性を両立した車輛のように見受けられます。
タミヤも早々にキット化しましたが、
外観的に、とても魅力的な車輛です。

こうした車輛のほかに、小火器や携行用対戦者兵器、迫撃砲の展示もありました。
以前、名古屋の守山10師団の自衛隊祭にいったときは、
銃を持たせてくれる、といったこともあったように思いましたが、
いまは、展示のみとなっているようです。
というわけで、晴天のなか、おもいっきり楽しんできました。
隊員のみなさま、ありがとうございました。
また、機会があれば、こうした催しを、見に行きたいと思っています。
コチラをクリックしてくださるとうれしく思います。
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