望郷の地

気がつけば、今年2017年も、あとほんのわずかとなりました。
いつものことですが、一年というのは、ほんとうにあっという間で、
この時期になると、今年は何をやっていたんだ、と思ってしまいます。
私ももう若くはないですし、そうなると、今後の時間というのは、
貴重さの度合いを増していくかと思います。
そのなかで、できることとできないことを峻別して、
事にあてっていかないと、と、思うばかりです。

と、まあ、そんな話はさておき、今年も、
いつものように、一年の振り返りをしてみたいと思います。
2016年はいろいろと体調の不良がありましたが、今年はそれらも回復に向かい、
いま考えてみれば、悪い年ではなかったかと思います。
いずれにしても、大病もなく、無事故無違反で、
何事もなく、夫婦円満で暮らせたことは、
たいへんありがたいことだったと思っています。

来年もこうして穏やかに過ごせれば、ありがたい限りです。
もちろん、それだけでなく、さらなる飛躍もしなければなりませんが…。

ちなみに、今年のクリスマスイブは日曜日ということで、
午後からですが、久しぶりにヨメと名古屋まで出かけてみました。
できれば名古屋で、イルミネーションを見たり、
賛美歌のコーラスを聞いたりと、クリスマス気分を味わおうとしたのですが、
今年のイブの夜はあいにくの雨で、なんとも残念なことになってしまいました。

イルミネーションもさほど見ることができず、
栄で毎年行われるコーラスも、雨のため中止になったのか、
撤収された椅子が会場の隅に並ぶばかり…。
この雨が、夜が更けるにつれて雪に変われば、それはそれでまた、
クリスマスらしさもでるというものですが、
そんなこともなく、なんとも残念な感じになってしまいました。
昨年のイブは、浜松で楽しく過ごしたのに、
今年はちょっと不発だったかなという感じです。

雨のクリスマスイブ

とにかく、けっこうな量の雨が降っていたので、
屋外での撮影は、帰り際に撮ったこの一枚のみ。
気が早いですが、来年のイブは、ちゃんと楽しみたいですね。

…と、ちょっと話が脱線してしまいましたが、
今年2017年の思い出に話を戻したいと思います。
さて、今年の思い出を順に辿ると、まず思い出されるのが、
春に美濃市で開催された、クラシックカーフェスティバルの見学でしょうか…。

コスモ・スポーツ

この日は天候にも恵まれ、絶好のイベント日和。
参加車両も、日本の旧車、ヨーロッパやアメリカの旧車など、
多岐にわたっていました。

クラシックカーオーナーのみなさまとも、
いろいろとお話をさせていただき、とても楽しく過ごすことができました。
クルマにおける苦労話、私も旧車オーナーゆえ、おおいにうなずくところがありました。

駅前のビッグバンド

また、そのすこしあとには、
滋賀県の東近江市で開かれたジャズフェスティバルにも、行ってきました。
この日も好天で、野外での演奏にはうってつけの日だったかと思います。
できれば、今年もまた、いってみたいです。

引揚記念館

梅雨にはいる直前の晴天の日に、
舞鶴の引揚記念館に行ったことも、思い出されます。

旧満州の防衛を担当していた日本の出先軍隊『関東軍』は、
終戦の間際に起こったソ連軍侵攻により、早々に壊滅状態となり、
その後、捕虜となった関東軍兵士は、ソ連軍によりシベリアへと連行され、
数年に渡り、過酷な労働を強いられ、少なからぬ元兵士が、厳寒の地で、
帰らぬ人となりました。

舞鶴は、これらシベリア抑留からの帰還者や、満州からの引揚者が、
数多く引き上げてきた地でもあります。

当ブログで何回か触れたかと思いますが、
私の母方の祖母は満州からの引揚者であり、そんなこともあって、
この施設には以前からぜひともきてみたいと思っていました。

そういえば、我が岐阜県の高鷲村というところにも、
満州からの引き上げに関する資料展示施設『たかす記念館』があるそうですが、
結局、現時点で、まだ行くことがまだできていません。
来年、雪の季節が過ぎたら、ぜひ、行ってみたいと思っています。

唐招提寺

そして、今年は、奈良の旅行へ二回行ってきました。
最初はヨメのプジョーで、2回目は私のMINIでのドライブでした。

甲賀市でのMINI

奈良といえば定番の春日大社、東大寺、などを巡り、
秋には、興福寺の阿修羅像を見学してきました。
とくに阿修羅像は、かねてから見てみたいと願っていたので、
今回、ようやく念願がかないました。

阿修羅との対面は、いまでも、私にとって貴重な体験となっています。

また、今年は、大阪のギャラリースプーンさんで、
夏と、この年末に、計2回、企画展に参加をさせていただきました。
飛騨高山に住んでいたころは、グループ展などを行うことはあまりなく、
(ずいぶんまえに、飛騨高山で、グループ展は何度か行ったのですが)
とりたてて活動はしていなかったのですが、
ここ岐阜市にきてから、大阪での企画展に、これで4回も参加させていただき、
たいへん光栄に思っています。

会場風景3

年末の企画展は、前回も申したように、多忙のため、
新作を制作をすることができず、心残りな気持ちもありましたが、
もし、また次回、こうした催しに参加をさせていただけたら、そのときは、
新たな作品を作りたいと考えています。

余呉湖の古戦場を見渡して

そうそう、歴史探訪もしましたね。
今年は、羽柴秀吉と柴田勝家が、織田信長亡きあとの覇権を巡って争った、
賤ヶ岳古戦場へ行きました。

陣場野

もちろん、今年も関ヶ原に行ってきました。
ただ、このときはお天気がいまひとつで、昨年のように、
各武将の陣をめぐる、というわけには、いきませんでしたが…。
それでも、松尾山には登ってきました。

というわけで、思い返すと、今年もいろいろありました。
来年もまた、さまざまな思い出を作っていけたらと思っています。
当ブログをお読みくださっているみなさまも、よいお年をお迎えください。



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冬の大坂城

前回、当ブログで、大阪のギャラリースプーンさんで、
この年末に開催された企画展『絶滅動物展』のご紹介をさせていただきましたが、
今月の18日に、私も、遅まきながら、
参加されたみなさまの展示作品を見学するため、大阪まで行ってきました。

大阪へ行くのはちょうど二年ぶり…。
この二年前の大阪行きのときも、今回と同様、スプーンさんで行われた企画展の見学と、
(このときの企画展は、爬虫類をテーマにしたものでした)
会期のはじめに開かれたオープニングパーティー出席のためでした。

もっとも、今回の大阪への旅は、
泊まりではなく、日帰りということになってしまいました。
せっかく大阪まで出向くのであれば、観光も兼ねて、
ぜひとも泊まりがけで行きたかったのですが、年末のこの時期、
お仕事のうえで、成り行きを見守らなければならないものがいくつかあり、
泊まりがけというのは、ちょっとできない状況でした。
そんなわけで、不本意ながら、一日だけの大阪行きとなりました。

また、今回は、大阪へ行くルートも、前回とは変えてみました。
前回は、ここ岐阜市から、クルマで岐阜羽島というところまで行き、
そこから、新幹線に乗って大阪まで向かいましたが、
(岐阜羽島は新幹線の駅がある街なのです)
ですが今回は、在来線を使って大阪まで行ってみることにしました。

なにしろ、ヤフー路線検索で見てみると、在来線を使ったとしても、
それほど多大な時間がかかるわけではないようですし、
こうした新しい路線を使ってみることにも、少し興味があり、
今回は、この方法での大阪行きを決意しました。

もっとも、時間のない日帰りだからこそ、道中の時間を惜しんで、
新幹線で行くべきでは、とも考えましたが、そうしたところで、
やはり日帰りでは、どうせたいした観光はできないだろうと思い、
お楽しみはまた次回にとっておいて、とりあえず今回は、
在来線で行くのが、妥当かとも考えました。

というわけで、まず、岐阜市の隣の大垣市まで、ヨメの車で送ってもらい、
そこから、米原行きの電車に乗り、米原からは、姫路行きの快速に乗り換えます。
乗り換えの必要があるということから、待ち時間をとられそうな気がしますが、
乗る便をうまく選べば、双方の列車の連絡は、とてもスムーズです。
というわけで、難なく大阪まで行くことができました。

大阪駅到着

大阪はやっぱり大都会ですね。
もともと田舎者ですので、大きな街にくると、気持ちも高まります。
というわけで、大阪の御堂筋周辺で昼食をとり、
その後は、天満橋にあるギャラリースプーンさんへ向かおうとしました。
が、天満橋に着いたところで、ちょっとだけ大阪城に立ち寄ってみることにしました。

なにしろこの日は絶好の好天。
抜けるような青空がとても気持ちよく、
散歩がてら、街を歩きたくなってしまいました。

大坂城へ

そんな日和のせいか、平日といえども、たくさんの観光客があたりを散策していました。
とはいえ、聞こえてくるのは外国の言葉ばかりで、
日本人の観光客は、ほんのわずかといった感じでした。

私の出身地である飛騨高山もそうですが、
ここのところ、外国人の観光客が、とても多くなりました。
それは、どこの地域でも変わりはないようです。

天守

そしてこちらが、大阪城の姿です。
もっとも、時間がなかったので、城の中には入らずそのまま素通り。
城の近くには、無料ボランティアガイドさんの詰所があり、
初老と思われるガイドさんがふたりほどいましたので、
できれば、ガイドをお願いしたいところでしたが、これも今回は断念しました。
う~ん、残念です。

そうはいっても、このまま帰るのはさすがに名残惜しいので、
城の裏手にある、豊臣秀頼、淀殿、自刃の地へといってきました。

秀頼自刃の地

あたりには多数の観光客がいるにもかかわらず、
この場所に近づく人たちはおらず、ひっそりとしていました。
ですがそれがかえって、この場所にはふさわしい気がします。

この裏手の場所から城を見上げると、ふと、
大坂夏の陣で焼け落ちる大坂城を想像してしまいます。
炎に包まれる大坂城を草葉の陰から見た秀吉は、どんな思いだったでしょうか…。

そんなわけで、ひととき、豊臣政権の末路に想いを馳せつつも、
すぐにこの場をあとにして、今回の目的地である、ギャラリースプーンさんに向かいました。
ギャラリースプーンさんは、イラストレーションのマネジメント業などをされている、
株式会社スプーンさんが運営しており、私も、常日頃からお世話になっています。
というわけで、まずはスプーンさんにご挨拶をさせていただき、
それから、隣接するギャラリーを見学させていただきました。

今回は、在廊していた作家さんの方と、いろいろとお話をさせていただいたり、
また、おりしも、会場を訪れた立体作品の作家さんの方とも、
お話をさせていただきました。
私は、同業者の方のお知り合いがあまりおらず、こうして、
さまざまな作家さんとお話をさせていただけることは、
とても貴重で、有意義な時間を過ごすことができました。
(企画展 絶滅動物展は、12月21日に、好評のうちに幕を閉じました)

ちなみにこのとき、会場にカメラをもっていっておらず、
写真を撮影することはできませんでした。
ですが、今回、この場で、私の作品をご紹介したいと思います。

今回の作品

今回は新作が製作できず、過去作の出品となってしまい、
ちょっと不本意なこととなってしまいましたが、時間が許す限り、
わずかですが、手を加えています。

まず、レンダリング方法をパスとレーシングにし、
ライティングをイメージベースドライティング(IBL)方式に切り替えています。
この方法を使うと、よりリアルで、やわらかな陰影がつけられます。
ですが、このモデルに関しては、それほど大きな効果は出ませんでした。

その後は、マルチパスレンダリングにより得られた、
形状ID画像から選択範囲をつくり、ボディの錆などを、Photoshopで、
描き入れています。

とはいっても、マンモス自体は古いモデリングデータで、
現時点からみれば、とても稚拙なモデリングがされています。
すべての形状は自由曲面で作られていて、開口部は擬似ブーリアンを使っています。
いまだったら、オールポリゴンでモデリングし、擬似ブーリアンなど、
使わないのですが…。

次回、同様の機会があれば、今度こそ新作を作りたい、と、
強く思っています。

その後は、大阪の街を少しブラブラと歩いてみました。

中央公民館

こちらは、大阪の中央公民館で、たまたま行われていた、
プロジェクションマッピングのようすです。
テレビなどでは、プロジェクションマッピングを見る機会は多数あるものの、
実際に見物するのは今回がはじめてで、とても興味深かったです。

しかも、そこかしこにお店がでていたり、また、観客席が設けられていたりと、
クリスマスも近いことも手伝って、とても多くの人で賑わっていました。

イルミネーションロード

こちらはイルミネーションの通りです。
夜の闇が深まるとともに、イルミネーションの輝きは増していき、
見物客の数も多くなっていきました。

光のトンネル

こちらは、中華風の提灯がぶらさがった光のトンネルです。
幻想的な雰囲気で、気分も盛り上がります。

というわけで、短い時間でしたが、大阪の街を楽しんできました。
次回はぜひ泊まりがけで出かけたいものです。
また、スプーンさんには、今年も、たいへんお世話になりました。
ありがとうございました。
この場を借りて、厚く御礼申し上げます。


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ギャラリースプーン 絶滅動物展

今月 (2017年12月) の4日から、大阪のギャラリースプーンさんで、
グループ企画展『Extinct Animalss - 絶滅動物展』が開催されています。
夏にも、同じギャラリースプーンさんで『Deep Sea Creatures - 深海生物展』が開かれ、
私も参加をさせていただきましたが、今回の企画展開催の折りにも、ひきつづき、
お声をかけていただきました。

今回は、私を含む24人の作家、クリエイターの方々が、
さまざまな切り口で、絶滅生物をモチーフに作品を製作しています。
その範囲は、平面作品にとどまらず、立体作品などもあり、
バラエティに富んでいるとのことです。

じつは、もっと早く、この企画展のご紹介を、当ブログでしようと思っていたのですが、
以前の記事でも申し上げたように、この秋から冬にかけて、とても忙しく、
なかなかブログを書けずにいました。
というわけで、企画展はすでにはじまってしまっており、
ちょっと『いまさら』感はありますが、ようやく、こちらでご紹介することとなりました。

会期は4日から今月21日までです。もちろん入場は無料です。
開催時間は午前11時から午後7時までとなっています。
ただ、会期中の土日は、休廊となっていますので、
おでかけのさいは、くれぐれもご注意ください。

ギャラリーの場所 (大阪・天満橋) 等、詳しい情報はコチラです。
○ 大阪 天満橋 - ギャラリースプーン

じつは、同様の企画展は、一昨年の年末から始まっており、今回は4回目となります。
今回もまた、多くのクリエイターのみなさまとごいっしょさせていただき、
とても光栄に思っています。

絶滅動物展 DM宛名面

と、いいつつ、私は、いそがしさのあまり、
今回の企画展用の新作を製作することができず、過去作の出典となってしまいました。
新たな作品を作ることができなかったことは、大変無念でしたが、
幸か不幸か、過去作のなかから、テーマに合いそうな作品があり、
(当ブログのイメージ画像にも使われているマンモスを使った作品です)
やむなく、そちらを出展することとなりました。

今回の作品は3Dによるもので、しかも、十年近く前のものです。
もし新作が製作できたなら、3Dは使わず、
夏の企画展出展作品と同じように、2Dによる作品を出したいと考えていました。

企画展出展作品

こちらが夏の企画展のさいの私の出展作品です。
エンピツと、CLIP STUDIO PAINTを使って書いてみました。
今回も同じ方法で作品作りをしたいと考えていたのですが、
それもかなわず、しかも、マンモスのモデリングデータはとても古いもので、
当時の私の技術も稚拙であり、なんともお恥ずかしいというか、
忸怩たる思いがあります。

このマンモスを作った時期は、Shade3Dも、
まだポリゴンモデリング機能が弱く、
モデリングはもっぱら自由曲面に頼らざるをえませんでした。

が、この自由曲面というのは、じつに不自由なものであり、
しかも、すぐにシワがよるなど、扱いやすいものでありません。
私としては、不自由曲面と勝手に呼んでいるほどです。
Shade3Dを開発している側でも、それがわかっているのか、
バージョンアップを繰り返しても、自由曲面に関する使い勝手は進化はせず、
新しい機能も加えられないままで、
その一方で、ポリゴン機能の充実ばかりがはかられているように思います。

最新のShade3D ver.17では、NURVS曲線が使えるようになったとのことで、
(私はまだパージョンアップしていないのですが、年内には行なう予定です)
そうなると、自由曲面の出番はますます少なくなり、
自由曲面ソフトとしてのShade3Dの価値は、さらにあやふやになるように思います。

絶滅生物展出展作品

すみません、話がちょっと脱線してしまいましたが、
いずれにしても、マンモスは、自由曲面によって作られており、
しかも、開口部などは、疑似ブーリアンを使うなどしているため、
開口部のエッジは美しいものでありません。
こんな作り方をしていたんだなあ、などと思うばかりです。

とはいえ、古い作品をそのまま出すわけにもいかず、今回は、
レンダリングや画像処理については、新たに行なってみました。
まず、レンダリング方法を、通常のレイトレーシングから、IBLレンダリングに変えて、
再レンダリングしました。

ですが、レンダリング方法を変えても、古いモデリングデータは、
見違えるほどは変わらなかったようです。
そのうえで、さらに、画像処理を加えたりするなどして、完成させました。

いずれにしても、作品については、ギャラリースプーンさんで、
直接、ご覧になる方もいらっしゃると思いますし、私としても、
そちらをお進めいたしたいところですので、このブログでの紹介は、
作品の一部部分だけにして、全景のご紹介は、もう少しあとにしたいと思います。

私自身も、いま抱えているお仕事が一段落したら、
一度、大阪まで出向きたいと思っています。



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