戸隠神社奥社参道

本ブログは、紹介する出来事が実際に起きた時と、
記事がアップされる日時とのあいだに、
けっこう大きなタイムラグが生じてしまっています。
というのも、記事を書くのにいつもかなりの時間がかかってしまって、
なかなか、リアルタイムに近いかたちで、アップができません。
今回も、御多分に洩れず、ご紹介する出来事が、
三週間もまえのことになってしまいます。
これからは、もっと素早くアップできたらいいなと思っています。
(といっても、なかなかそんなことはできないかと思いますが)

さて、今回は、今月の10日に、
長野県の戸隠神社に参拝に行ってきたことなどを紹介したいと思います。
戸隠神社といえば、私達夫婦にとって、大のお気に入りスポットで、
いままでにも、何度か、出かけています。
ところが、2014年の四月に戸隠神社参拝をしたあとは、
一度も行っておらず、今回、四年ぶりの戸隠神社詣でとなりました。
なぜ、この間、戸隠に行かなかったのか、というと、その理由は、
やはり、飛騨高山から岐阜市に活動の拠点を移したことと関係があります。
高山から戸隠神社までは、下道を使っても四時間ほどでいけますが、
岐阜市からとなると、そうはいきません。

というわけで、前日の夜にいったん飛騨高山の実家に入っておいて、
翌日、高山から戸隠に向けて出発することにしました。

そのルートは、まず高山から東の長野県境へと向かい、安房トンネルを抜けて、
安曇野、松本に至り、そこから国道19号を使って、長野市にはいり、
浅川ループ橋を通って、戸隠にはいるというものです。

安曇野周辺

出発の日は曇り。
とはいえ、途中の沢渡あたりでは、雲の間から太陽が顔を出し、
色づいた紅葉を照らすなど、この先、天候が回復するのかな、
という気配もあったわけですが……。

戸隠へ登る

ところが、国道19号線を北上するあたりから、なんとなく、
雲行きが怪しくなってきました。
長野市から戸隠へと向かう浅川ループ橋を越える頃には、
空は鈍色の雲に覆われてしまい、ほんのすこしですが、
ウインドウグラスにも雨滴がつくようになりました。
このときは、もう戸隠行きは中止して、長野の善光寺にでも、
行ったほうがいいのではないか、などと思うほどでした。

でも、気を取り直してそのまま進み、
まずは戸隠神社五社のひとつである、宝光社へと行くことにしました。
当初から、混雑する紅葉シーズンが終わってから戸隠へ行こうと思っていたので、
渋滞などもなくスイスイと走ってくることができましたが、
それでもそこはやはり戸隠神社、すでに駐車場は満杯でした。

ですが折良く出て行く車がありましたので、どうにか、
駐車をすることができました。

宝光社石段

というわけで、宝光社の長い石段を登ります。
それにしても、ほんとうに久しぶりです。
また、こうしてこの場所にくることができ、感無量です。

火之御子社

こうして、宝光社の参拝を終え、その次は、火之御子社へと向かいます。
ただ、この火之御子社は、坂の途中にあり、しかも駐車場は3台分しかありません。
(なにしろ、火之御子社はとても小さいので)
向かう道中、うまく駐車できるかなと思ったのですが、
行ってみると、駐車車両はなく、難なく駐車できました。

というわけで、それほど参拝客はいないのかと思ったのですが、
石段を上がると、なんとそこには大勢の参拝客が……。
いままで、この火之御子社で人を見かけることがなかったので、
この賑わいには驚きました。
どうやら、御朱印目当ての人が多数訪れているようです。

そして次に向かうのは、中社です。
こちらは広い駐車場が完備されていますが、それでも、
駐車場はいっぱいで、出て行く車を待っての駐車となりました。
(といっても、さほど待つことなく駐車できましたが)

中社

中社のあたりは、人も多ければ車も多く、
観光バスも行き来するなど、かなりの賑わいです。
しかもこのあたりは、そば屋さんなどのお店も多く、
食事をするにも便利なところです。

というわけで、まずは中社を、しっかりと参拝させていただきました。

気がつけば、まもなくお昼ということで、
この中社の周辺で、昼食をとることにしました。
お店は、戸隠にきたときにはいつも行く『岩戸屋』さんです。
岩戸屋さんの写真を撮ることを失念してしまいいましたが、
お店は坂道に面したところにあります。

しかしお昼時ということで、岩戸屋さんのまえには、
すでに何人もの人が待っていました。
これはなかなかに時間がかかりそう、とも思ったのですが……。
意外とすんなりと席に案内されました。

岩戸屋のお蕎麦

というわけで、温かいお蕎麦をいただくことにしました。
じつは私は、ざるそばよりも、こうした暖かいお蕎麦のほうが、
好みです。

天候回復

こうして無事昼食をとり、次に奥社へと向かいます。
当初は雨を心配していましたが、天候はしだいに回復。
時折、晴れ間も覗くようになりました。
道の途中、戸隠行きを中断しようかとも思いましたが、
(というのも、奥社への長い参道を傘をさして行くのはつらいですから)
やっぱり、こちらにきてよかったです。

奥社の駐車場に車を入れ、参道へと向かいます。
この駐車場のみ、いまは有料となっています。
(以前は無料だったんですけどね)

参道を行く

この参道を歩くのも四年ぶり。
ふたたびこうしてこの地を訪れ、この参道を歩くことができたことに、
またしても、感慨深い感情が湧いてきます。

ちなみに、写真では、さほど人がいないように見えますが、
実際には、多くの人が歩いていました。
森のなかの長い参道を行く人の姿は、
映画『十戒』の割れた海のあいだを行く人の群れのようです。

随神門

そしてこちらが、参道の途中にある随神門です。
この門を超えると、空気感が変わります。

杉並木

いきなり、林立する杉並木が現れます。
いちばん最初に戸隠神社に来たときには、この杉並木の壮麗さに、
圧倒されたものでした。

やがて坂道に

杉並木を過ぎると、次は坂道になります。
このあたりは息が切れるポイントともなりますが、
私は、関ヶ原の松尾山登山で鍛えられたせいか、なんの苦もなく、
踏破することができました。
(ヨメはかなりつらかったようです)

奥社石碑

こうして無事、奥社、九頭龍社に到着。
手水舎で手と口を清め、いざ参拝です。

奥社到着

ここにも、御朱印をいただけるところがあって、多くの人で賑わっていました。
私がはじめてこの場所にきたときは、御朱印をもらう人は、
ほとんどいなかったのではないかと思います。
ですがいまは、御朱印を目当てとする人が、とても多くなりました。

川の向こうへ

帰り道は、途中にある末社を参拝したり、屋敷のあとらしき場所に寄ったりと、
参道を満喫しました。

こうして、晩秋の戸隠を、思いっきり満喫してきました。
紅葉はすでに終わっていましたが、ところによっては、まだ、
色づいた木々を見ることもできました。

というわけで、最後に、戸隠の隠れた名物(?)、
ヨメのたっての希望で、七曲りの急坂に行ってみました。

恐怖の七曲り

この尋常じゃない坂と急カーブ、長野ならではですよね。
岐阜も山深いところですが、こういうところはありません。
交通の難所として知られる安房峠だって、もっと勾配はゆるやかですし……。

それにしても、戸隠は、心がリフレッシュされる場所です。
遠方ゆえに、おいそれとはなかなか行けませんが、また、ぜひ、
参拝したいものです。



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三式戦 飛燕

さて、ちょっと前の話になってしまいますが、今月の4日に、
岐阜県各務原市にある、航空宇宙博物館に見学に行ってきました。
今回は、その時の模様などを、いくつか写真を交えて、紹介したいと思います。
4日の日曜は、あいにくの雨になってしまい、お出かけをするには不向きな日でした。
ですが、こんな日こそ、屋内施設に出かけてみよう、ということで、
急遽、航空宇宙博物館への見学を思い立ちました。
なにしろ、この博物館では、旧陸軍の戦闘機、三式戦『飛燕』の実機展示が行われており、
私も、この機体を見学に行きたいと思いつつも、なかなかその機会がなかったのですが、
この雨の日曜日に、満を持して出かけてみることにしました。

とはいっても、ここ岐阜市から、各務原市まではとても近く、
クルマであれば、およそ三十分くらいで着いてしまいます。
もっとも、この近さゆえに『いつでも行けるから』という思いがあって、
いままで、見学をする機会がなかったといえるかもしれません。

ただ、この日も、午前中はほかのことをしていたりと、ちょっとバタバタしていて、
結局、お昼ご飯を食べてから、各務原に出かけることになりました。
ところが、途中、渋滞に引っかかるなどして、思いのほか、
現地到着までに、時間がかかってしまいました。
(国道21号線は、いつも混み合ってしまうものなのですが……)

目的地の各務原航空宇宙博物館に着いたのは、すでに午後二時過ぎ。
予定よりもちょっと遅くなりましたが、さっそくチケットを買って入場してみました。
館内は、とても多くの人で賑わっていました。
この施設の人気はとても高いようです。

じつは私は、十年以上前、この各務原航空宇宙博物館には、一度、来たことがあります。
ですが、その当時といまとでは、展示の仕方などが大きく変わっているようでした。

サルムソン2A2

こちらは、サルムソン2A2という偵察機だとのことです。
実機ではなく、復元された模型とのことですが、この機体は、かつて、
この博物館を訪れたさいにも、見学した覚えがあります。
クラシックな複葉機は、味わいがありますね。

ライトフライヤー

そのうえには、ライト兄弟が飛行に成功させたという、
ライトフライヤーが展示されていました。
ただ、天井から吊るすかたちでの展示ですので、細部を間近で見ることはできません。
展示スペースが限られているので、こうした吊るし型展示も、
やむを得ないところではありますが、できれば間近でディティールを見たいものです。

飛燕展示室

そして、次の展示室に進むと、そこにはすでに飛燕の勇姿が……。
その姿が目に飛び込んでくると、なんともいえないオーラのようなものを感じました。

胴体

機体は無塗装状態です。なので、撮影すると、モノクロ写真のような、
色彩を欠いた不思議な印象になりました。

私は、飛行機のことは詳しくないのですが、
この機体のフォルムは、やはり、ドイツ空軍のメッサーシュミットMe109に、
とてもよく似ていると思います。
とくに、エンジンの排気管の位置や、キャノピーのあたりは、
非常に類似しているのではないかと思います。
もっとも、この機体のエンジンは、メッサーシュミットと同様、
液冷V型エンジンを逆さにして搭載していますので、
どうしても、形状において、メッサーとの類似が出てしまうのかもしれません。
(イタリアのマッキも、似ていますよね)
ただ、メッサーの脚の折りたたみ方式と、飛燕の折りたたみ方式は逆になっており、
また、機体下端のラジエーターの空気取り入れ口も、メッサーと違って、
大きく張り出しており、このあたりは、この機の独自性のようなものを、
感じさせるかと思います。

機首部分

こちらは機首部アップ。鋲の位置などがよくわかります。
また、主脚格納庫はライトアップされていました。

キャノピー部分

キャノピー部は、一部、最近になって改修されたところなどもあるようです。
しかし、機体の多くの部分は、当時作られたオリジナルのようです。

上方から

施設には階段であがる中二階部分もあって、
優美な機体を上部からも見学できるようになっています。

倒立V型エンジン

こちらが、飛燕に搭載されていた、液冷のV型エンジンです。
逆さに搭載(倒立)されるので、カムカバーがしたにきています。

それにしても、なぜ、このように、逆さ状態でエンジンを搭載したのか。
そのあたりを、館内にいた職員の方に聞いたのですが、
このように、逆さ状態にすることによって、エンジン上部に、
機銃の銃座を取り付けることができるという利点があり、
また、機体の下方からエンジンの整備ができる利点もあったといいます。
しかも、被弾にさいしても、メリットがあったといいます。

さらに、張り出してしまうカムカバー部分がしたにくることで、
コクピットからの視界を確保するという利点、
加えて、排気管がしたにくるため、仮にオイルなどが漏れても、
キャノピーを汚す可能性が低くなるという利点までもあったといいます。

そうした点を考えると、倒立によるエンジン搭載は、いいことづくめのように、
思われていまします。

ただ、液冷エンジンは、当時の日本の技術力では、生産も整備も、
難しかったようで、機体の稼働率という面において、思惑通りにはいかなかったところも、
あったようです。

また、エンジンの生産は思うようにはかどらず、一方で機体だけは、
計画通り生産が進んでしまい、一部の飛燕の機体は、
空冷エンジンを積んだ『五式戦』として、生産されることになりました。

ちなみに、この飛燕を含む戦闘機には、
木製の増槽(予備燃料タンク)が搭載されていたといいますが、
その生産の多くは、私の出身地である、飛騨高山で多くが生産されたといいます。
実際、私も、高山で木製の増槽を作っていたという話は、子供の頃に聞いたことがあり、
木工製品の製造を得意とした高山らしいエピソードといれるかもしれません。

その増槽の実物の展示もされていたのですが、
職員の方とのお話に夢中になってしまって、撮影するのを忘れてしまいました。
残念です。

計器板

また、こうした計器類の展示や、飛燕に付随する展示も多くなされていました。

水上機

次の展示ブースは、大型の格納庫となっており、たくさんの機体が集められていました。
こちらは、大型の水上機のようですが、名称はわかりません。
こんな機体があったんですね。

F-104

こちらは、最後の有人戦闘機と呼ばれた、ロッキードF-104です。
すでに退役して久しい戦闘機ですが、いま見ても、直線的なフォルムはかっこいいですね。
また、機体のあちこちに書かれた注意書きも、メカ感をより高めているような、
そんな気がします。

T-2

こちらは、自衛隊の練習機T-2だったかな。
以前、浜松の航空自衛隊の基地で、コクピットに乗せてもらった機体かと思います。

飛鳥

STOL実験機の飛鳥の実機も展示してありました。
多大な研究費を投じて開発されたにもかかわらず、STOL機の需要がなくなり、
実験機の一機のみの生産で終わったという機体です。

P-51用エンジン

こちらは、アメリカ軍のP-51ムスタングなどに搭載されたという、
液冷エンジンです。こちらは、飛燕と違って、倒立にはされず、
カムカバーが上部にきています。
なんとなく、このほうが、見ていて安心しますね。

宇宙服

この時期は、宇宙関係の展示も広くされていました。
小惑星探査機のはやぶさや、宇宙実験室の展示などもありました。

というわけで、館内の見学を一通り終えて、そのあとは、屋外の展示物を、
見てみることにしました。

YS-11

こちらは、YS-11です。
ただ、屋外展示ですので、機体のコンディションは、
あまりよいものとは言えないようでした。

こうして、雨の日曜は、飛燕をはじめとする航空機見学で終わりました。
なかなかに有意義な一日でした。



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