展示風景

今年の梅雨はあまり雨が多くないといいます。
雨の日が少ないというのは、ありがたいことだとは思いますが、
六月のうちに早くも台風がやってくるなど、あまり歓迎できないことも多いようです。
しかも、梅雨ゆえか、台風が過ぎ去っても青空は望めず、
天気予報を見る限りでは、この先も傘マークばかりが並んでいます。
ジメジメとした梅雨は早く過ぎ去ってくれればと思いつつ、
そのあとにやってくるであろう酷暑の夏を思うと、まだ梅雨のほうがましなのかも、
などとも思ってしまいます。

と、そんなことはさておいて、先々週の日曜、
福井県の鯖江市にある『めがねミュージアム』というところに行ってみました。
もともとこの鯖江という街は、メガネの生産がとても盛んな地域だといいます。
たしかに、鯖江の街を通りかかると、メガネの看板をよく目にするように思います。

おりしもこの日は朝から雨。
ですので、目的地は屋内施設ということに相成りました。

○ 鯖江市 めがねミュージアムの情報はコチラ。メーカーサイト ~

今回は、関ヶ原から国道365号線に入り、滋賀県の木之本方面に向け走り、
福井県内に入って国道8号線に入り、鯖江市に至るというルートを通ってみました。
鯖江に入るとすぐに、メガネミュージアムの案内看板が目に止まり、
その指示に従って、クルマを走らせましたが、
メガネミュージアムは、思いのほか大きなビルで、ちょっとびっくりしました。

メガネミュージアム

到着は少し遅めでしたが、お天気の回復はまるでなく、
空には鈍色の雲がびっしりと垂れ込めていました。
まあ、梅雨時なので、これは仕方がないですね。

メガネミュージムは、とても新しく、きれいな施設でした。
ただ、なんとなくホテルっぽいような作りのようにも見受けられましたので、
もともとは別の施設だったのかもしれません。
エントランスを通り抜け、向かって左に進むと、メガネミュージアムがあります。
(ミュージアムは無料で見学できます)

展示は、メガネの歴史を解説しつつ、著名人のメガネコレクション、
また、黎明期におけるメガネの製造工程などが、各種の工具などを交えて、
紹介されています。

江戸時代のメガネ

こちらは江戸時代のメガネだそうです。
日本でメガネが知られるようになったのは、明治以降からではと思っていましたが、
じつは、江戸時代から、一部で使用されていたようです。
それにしても、ちょっと重そうなフレームですね。

プレス用器具

またこちらは、かつてメガネを作るさいに用いられていたという、
手動式のプレス機です。
鋳造製の頑丈な器具で、重量感たっぷりです。
また、この形状も、ちょっとレトロでかっこいいですよね。

歯車

こちらはツルの部分を製作する器具です。
歯車の集積物も、私には、なにかしら心をくすぐられるものです。
使い古された質感もいいですね。

金属の鋳込み

金属の鋳込みをするために用いられた道具です。
かなり昔のものなのですが、現在はどのような工程を経て、メガネを作っているのでしょうか。
そのあたりも、できれば知りたいものです。

組み立て治具

こちらはおそらく、メガネを仕上げる最後の工程で使う器具だと思います。
左右対称にきちんと組み付けるため、このような器具が必要だったのではないかと思います。

カメラも展示

また、メガネの仲間という意味もあってか、カメラの展示も、一部ありました。

ちなみに、メガネミュージアムの展示区画の真向かいは、メガネショップになっています。
こちらも、とても新しく、かつ美しいインテリアで、並べてある商品は、
どれも個性的な、デザイン性の高いものばかりでした。
(当地のオリジナルブランドのようでした)

が、お値段も相当によろしいようで、来館記念にちょっと買っちゃおう、
というわけには、とてもいきませんでした。
施設内には、体験工房やカフェも併設されていましたが、そちらも、
今回はスルーしてしまいました。

こうして、メガネミュージアムの見学を終え、帰路に。
その途中、しおかぜラインに寄ってみました。

日本海の空

かつては有料道路だったのですが、いまでは、無料で通行できます。
もっとも、曇天のもとでのドライブということで、走っていても、気分は晴れません。
ですが、こうした灰色の光景も、なんだか日本海っぽい雰囲気がして、
いいのかも、などと思ってしまいました。
松本清張のゼロの焦点でも、日本海は暗鬱の海という描写がされてましたし……。

海沿いの道

でも、今度は、晴天のときに、しおかぜラインにきたいものです。



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展示会場前

早いもので、2019年もまもなく半分が終わろうとしています。
気がつけば、もう夏なんですね。
今年の夏も、去年と同じように厳しいのでしょうか……。
それを思うと、ちょっと気が滅入ってしまいますネ。

それにしても、ここのところ、お仕事については、いたって暇な状態になっています。
あまりに忙しいのも、それはそれで、かなりしんどいわけですが、
暇になると、今度は、精神的な面で不安になりますよね。
まあ、これが自営業のさだめというところでしょうか……。

もっとも、こんなときこそ、作品作りに専念したり、また、
スキルアップをしていきたいものです。
とくに今年は、晩秋から冬にかけて、東京の池袋で、
グループ展に参加をさせていただく予定ですので、
いま、この時間を使って、作品作りに日々勤しんでいます。

さて、そんな話はさておいて、本題に……。
すでに二週間以上も前のことになりますが、
名古屋の『ノリタケの森ギャラリー』で行われていた、
第14回オートモビルアート展2019の見学に行ってきました。
このエキシビションは、さまざまなクルマのイラストや模型を一堂に展示するもので、
毎年、ノリタケの森ギャラリーにて開催されています。

昨年は失念していて見学に行くことができなかったのですが、
今年は、DMが届いたこともあり、あらかじめしっかりと見学日の予定を立てておきました。
(そういえば、昨年は、そもそもDMが届いていなかったような気がします)
会場であるノリタケの森へは、クルマで40〜50分ほどで行くことができました。

さわやかな晴天

というわけで、お昼過ぎに、ノリタケの森に到着。
この場所は名古屋駅の目と鼻の先なのですが、とても自然豊かで、しかも静かです。
酷暑が予想されるこれからの季節は、お散歩にはあまり向かないかもしれないですが、
のんびりと歩くには、まさに最適の場所かもしれません。

いい雰囲気

庭内にはカフェやレストランもあり、しかも、どこも清掃や手入れも行き届いて、
ただ歩いているだけでいい気分になります。
まさに憩いの場という感じですね。

ノリタケの森ギャラリー

私は、このノリタケの森に来るのは二年ぶりなのですが、
それよりもまず、名古屋にくること自体が、とてもひさしぶりです。
岐阜から名古屋はそれほど遠くはないのですが、
去年から今年にかけて、なかなか名古屋にくる機会がありませんでした。
(ヨメはあまり名古屋のような人の多いところに行きたがりませんし)

キャラ

会場となったノリタケの森ギャラリーのまえには、スズキ・キャラが展示してありました。
このクルマは、希少車といってもいいのではないでしょうか。
いまでは、すっかり見かけなくなりました。

会場風景

会場に一歩足を踏み入れると、俄然、気持ちは盛り上がります。
壁面にはイラスト作品がところせましと展示され、
中央のブースには模型作品が並べられています。
模型は、モデルアートといった模型雑誌の作例となったものをはじめ、
どれもクオリティの高い作品ばかりです。
それにしても、イラストと模型の展示って、まさに夢のような取り合わせですね。

参加されている作家さんは、前回と同じ方々ばかりではないかと思います。
アドビイラストレーターを使って、リアルなカーイラストを製作されている方、
また、精緻な内部構造図を描かれている方、
ほのぼのとした画風の方など、さまざまな作品が壁面を飾っていました。
なかには、かわいいドット絵を描かれている作家さんなど、
今回はじめて見る作家さんもいました。

クルマの模型

こちらは、1/24のカーモデルです。
一見すると、ストレートにキットを組み立てたもののように見えますが、
とても手が入れられているようです。

BMW2002

こちらは1/24のBMW2002です。ハセガワの新しいキットですね。
このような旧車も、新製品として発売されています。
BMW2002のニューキットで出るなんて、それだけで、すごいことだと思ってしまいます。
いつかは、作ってみたいですね。
それにしても、塗装がとてもきれいです。ピカピカですね。

ガレージオラマ

タミヤのフィアット500を使った、ガレージのジオラマもありました。
夢のガレージライフも、1/24だったら、可能かも……。

金属製自作模型

そしてこちらは、模型展示の目玉といっていいかもしれません。
車体はすべてアルミ板を叩き出して自作し、エンジンは金属を鋳造で作り、
そのなかに、これまたすべて自作したピストン、コンロッド、クランクシャフトを納め、
さらには可動するという、まさに神業のような作品です。

しかもホイルは、実物と同じように、マグネシウムを使って作られています。
石膏の型を使って、マグネシウムを鋳造して作ったというのですが、
ディティールの再現度は、まさに完璧です。
(単に正確な形状を追求するのであれば、レジンでも十分なのですが、
マテリアルの面からも、リアルを追求しているんですね)
こうなると、もはや、模型というよりも、実物の縮小物といっていいものです。

この作品は、前回の展示会のさいにもあったのではないかと思いますが、
そのときは、あいにく、作者の方が在廊されておらず、
製作にまつわる詳しいお話を聞くことができなかったのですが、
今回は、ちょうど作者の方がいらっしゃったので、
さまざまな苦労話をお伺いすることができました。

この作品、なんと、ネジまで自作されており、
その最小のものは、0.4ミリサイズだといいます。
また、ラックアンドピニオンのウォームギアも自作されているのだそうです。
(ですので、ハンドルを切ると、実車同様ステアリングが切れます)
ほんとうに、もはや神域に達しておられるといっても、過言ではありません。

以前、三重の津で開催されていた模型展示会で、
ケミカルウッドをスクラッチして作ったクルマの模型を見たさい、
あまりのクオリティの高さに驚いたことがありますが、今回のこの金属製模型は、
そのときの感動を上回るものがありました。
それにしても、世の中には、ほんとうにすごい人がいるものですね。

タミヤのスーパー7

こちらは、同じ方が製作された、タミヤの1/12ケイターハムスーパー7です。
もともと精密なキットですが、それをさらに超絶ディティールアップし、しかも、
フロントカウルなどはアルミを叩き出して自作しているそうです。

手作りとは思えないあまりにもシャープな出来に、見ていて、感動してしまいました。
それにアルミそのものの質感が、いやがうえにもリアリティを高めています。
とにかく、今回の展示で、この自作模型が、もっとも印象に残りました。

ちなみに、このギャラリーでは、七月に柴田製作所さんの個展も開かれるとのことですので、
そのさいには、また見学をさせていただければと思っています。



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