ワイエス展リーフ-面面

今回、上京したおり、
都内在住のイラストレーターAさんからお誘いをいただき、
渋谷bunkamuraで開催されている、アンドリュー・ワイエス展を見てきました。

とはいえ、私は、アンドリュー・ワイエスについて、
恥ずかしながら、ほとんど知識を持ち合わせていませんでした。
かろうじて知っているワイエスの作品は、
枯れ草の草原に身を横たえている女性を描いた作品のみで、
この画家が、いつの時代の、どこの国の人なのかも、まったく知りませんでした。

なので、ワイエスに、最初から強い興味を抱いていたわけではないんですが、
ひとたび、会場に足を踏み入れ、一連のワイエス作品をつぶさに見ていくにつれ、
私は、彼の描く「枯れた」世界に、しだいに惹き付けられていきました。

ワイエスは、「オルソン」という姉弟と親交を持ち、
このふたりの日々の生活の様子を、つぶさに描写し、作品を作り上げていきました。
アメリカの片田舎で暮らすオルソンの生活は、ストイックそのもので、
ワイエスは、ふたりの暮らす家(オルソンハウス)や、使われている道具などを題材に、
作品を創作しています。

そのディティール表現は、極めて丹念で、
これだけの細密表現を成しとげるワイエスも、
オルソン姉弟とどこか通ずる、ストイックさをもっていたであろうと思われます。

彼は、まるで、修行僧が黙々と荒行に打ち込むが如く、
丹念に、精密に、ディティールを写し取っていったのではないでしょうか…。

こうして、作品を次々に見つめていくと、オルソン姉弟の生活が、
まるで、スローなサイレンとムーピーのように、私の頭の中で、再生されるようでした。

ワイエス展リーフ-裏面

また、アンドリュー・ワイエスは、
「道具」というものに、何かしら、特別な思い入れがあったようにも思います。
木の手桶、バケツ、義手、などを、乾き枯れた色合いの作品の中で、
ひときわ生き生きと活写しています。

作品のなかに、人物は登場していなくても、そうした道具が、
それを使う人の生活や感情までも、感じさせてくれるのです。

ワイエスは、ハイライト表現が、ほんとうにとても巧みで、
これが、無機物に生気を与えているのかもしれません。

また、ワイエスは、作品を作り上げるさい、その前段階として、
いくつもの習作を描きあげており、
今回の展示は、それら習作が数多くとりあげられていました。

それら習作の中には、最終的な完成作品をすでに凌駕している、と思えるものも、
多数あり、完成作品からは見取ることができない、習作としてのおもしろさも、
味わうことができました。

bunkamura内部

とにかく、今回は、とても有意義な時間を過ごすことができました。
(Aさん、ありがとうございました)

さて、その後は、渋谷のエジプト料理店へ。

この店で、私は、固いラクダ肉を切ろうとして、
ナイフをのこぎりのごとくゴシゴシ動かすこと数百回…。
このため、店内に震度3を引き起こし、
また、自分が頼んだカクテルが(トトメス)が判別不能となり、
さらには、帰りの地下鉄を乗り越す、という、失態を繰り返したのでした。
(田舎者の上京には、いつも、何かしら失敗がつきものです。トホホ…)



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