田川さん制作のフィギュア

7月1日の土曜日、名古屋市の伏見にある、ギャラリー名芳堂で開かれていた、
フィギュア作家の田川弘さんの個展に行ってきました。
この個展の情報は、
いつも拝見しているイラストレーターさんのブログから得たのですが、
アップされているフィギュアの写真を見たところ、極めてクオリティが高く、
しかも、ギャラリーの場所は名古屋とのことで、ここ岐阜市からは比較的近いことから、
ぜひ、なんとか時間を作って、行ってみたいと思ったわけです。
とはいっても、名芳堂というギャラリーは、いままでに行ったことはなく、
場所は伏見といわれても、なんともピンと来ませんでした。

この日、お天気はちょっと不安定になるとのことでしたが、
実際には、晴れ間も覗く、まずまずの空模様。
そんなわけで、ヨメとともに、ヨメ車プジョー208に乗って、
まずは名古屋方面へと向かいました。
名古屋の伏見に到着したあとは、いつも利用しているパーキングビルにプジョーを止め、
(が、このビルもいっぱいで、なかなかクルマを入れられませんでした)
そこから、街をブラブラと散策しつつ、歩いていくことにしました。

久しぶりの名古屋の街でしたが、
やはりというべきか、この時期は、とても暑いです。
さらに暑くなるこれからの時期は、積極的に訪れたい地ではないのかも知れません。
そうはいっても、やはり、にぎやかな大都市にやってくると、それなりに、
気持ちも高揚するものです。

伏見に駐車して…

こちらは、伏見の街の様子です。
名古屋市科学館のすぐそば、といった場所なのですが、
照りつける日差しを避けてか、人影も少し疎らな気がしました。

途中、近くのお店で昼食をとりながら、さらに歩くこと数分、
ようやく、目的の場所にたどり着きました。

ギャラリーを発見

ビルの手前には告知の案内チラシがでていましたが、
どの階がギャラリーなのか、最初はよくわかりませんでした。
ヨメと案内看板を捜したりして、ようやく、件のギャラリーが、
地下一階の奥まったところにあることを知りました。

大盛況の個展

そんなわけで、決してわかりやすい場所とはいえなかったのですが、
それでも、会場には、すでにかなりの数のお客さんがきていて、
たいへんな熱気を放っていました。
ここまで賑わっている個展は、そうはないかもしれません。

会場内に入ると、まず、バッグなど手持ちの品を預けなければなりません。
展示品であるフィギュアは、ケースなどには入れず、そのまま展示してありますので、
バッグなどを手や肩に提げていると、何かの拍子に、展示品にあたり、
破損してしまうかもしれません。
その懸念を払拭する意味で、一部の手荷物は、一時的に預けることになっています。
カメラもその例外にはならないのですが、ストラップなどの紐類を外せば、
持ち込みはOKで、作品の撮影も許されています。

しかも、田川弘さんのお名前を記せば、撮影した写真を、
ブログといったネットへ投稿、公開することも、許可されています。

そんなわけで、ヨメは持っていたバッグを預け、私も、カメラケースと、
カメラから外したストラップを預け、いざ、会場に足を踏み入れます。

作品のフィギュアは、いわゆる『ガレージキット』と呼ばれるもので、
模型店やネットの通販サイトなどで、一般に販売されているものになります。
ガレージキットとは『原型師』という元のフィギュアを作る技術者がいて、
その人が造形した原型を、シリコーンゴムを使って型をとり、
レジン (化学変化で硬化する不飽和ポリエステル) を型に流し込んで、
立体コピーをつくる、といったものです。

プラモデルのような、大掛かりな射出成形機や金型を必要としないため、
個人や、小規模の企業でも、ガレージキットメーカーになれます。
ただ、注型は手作業となるため、生産数は小規模で、価格も高価なものが多いです。

いずれにしても、展示品のもととなっているフィギュア自体は、
生産数こそ少ないものの、量産された品、であり、
一点のみ存在する、というものではありません。

ですが、ガレージキットというものは、無機質なレジンの塊でしかなく、
これをいかに、塗装、ペインティングするかが、腕の見せどころとなり、
また、オリジナリティを持たせることにもなります。
いわば、レジンの塊をキャンバスに見立て、絵画を描くようなもの、と、
いえるかもしれません。

女子高生のフィギュア

こちらは、女子高生のフィギュアです。
おそらくは、アトリエイットという、
ガレージキットブランドの製品ではないかと思います。
肌の質感、服の質感、が、とても巧みに塗り分けられていて、
顔などは、まつげ、などが、とてもとても細かく塗り分けられていました。
ツヤのコントロールも完璧になされていて、マットな表現が美しかったです。
ここまで完成度の高いペイントを見るのは、私にとって、
初めてかも知れません。

濡れたブラウスの表現がすごい

こちらも、同じ女子高生のフィギュアです。
制服のブラウスが雨に濡れ、肌が透けてみえる表現が、
塗装によってなされていますが、見事な出来だと思います。
ガレージキットの出来の良さと、高いペインティングの技術が、
高次元で組み合わせされているという感じです。

1/35のフィギュア

こちらも、アトリエイットの製品ではないかと思います。
戦車プラモデルではおなじみの、1/35スケールとのことですが、
実際に目にすると、もっと小スケールのように感じました。
(当初は、1/48では、と思うほどでした)

写真ではわからないかと思いますが、この小スケールで、
目などを見事に描き分けています。
しかも、原型の美しさをまったく阻害していません。
まさに、超絶的な塗装です。
命を吹き込まれている、といった感触さえします。

リアル女性フィギュア

こちらは、西欧人のリアルフィギュアです。
大きさは、1/12くらいでしょうか。
肌の質感はとてもすばらしく、それでいて、
眼球には、濡れたような光沢がつけられています。
この光沢の差も、見る人の心を引きつける重要な要素となっています。

肌の表現が秀逸

こちらは日本人(東洋人)のフィギュアです。
丹念にペイントされているためでしょうか、セクシーさが溢れています。
フィギュアの造形も、とてもすばらしいです。
展示のフィギュアは、8割くらい、女性だったかと思います。

質感の塗り分けに目をみはります

こちらは、リアル系ではなく、少しアニメ風ディフォルメを取り入れたフィギュアです。
とはいっても、塗りについては、リアル系とまったく同じようになされています。
ブーツに使われた金属の質感、ボンデージ衣装のエナメルの質感、
それぞれ、しっかりと出されており、硬質で光沢を持つものと、
やわらかな肌とが、テクスチャのコントラストとなっていて、
見るものを惹き付けます。

アンドロイドのフィギュア

そしてこちらは、サイボーグ的なオブジェを思わせるフィギュアです。
単なる人物フィギュアより、こうした、非現実的な要素が入ったほうが、
展示物としては、おもしろいかもしれません。
私としては、この作品が、今回の展示物のなかで、もっとも印象に残りました。

顔の造形自体もすばらしく、その造形を巧みなペイントが、
最大限、ひきたてているかと思います。
このようなリアルなペイントには、単なるテクニックではなく、
一定のデッサン力も、必要とされるのではないかと思います。

切断された筋肉の表現など、ともすれば、
グロテスクな印象を持たれる作品かもしれませんが、
そのあたりは、塗りのテクニックによって、リアルながらも、
清潔感のある雰囲気にまとめられています。

この日は、作家在廊日ということで、
田川弘さん自身が会場にいらっしゃいました。
というわけで、多くのお客さんのご対応においそがしいところ、
恐縮ですが、いろいろとお話を伺ってみました。

使用している塗料は、
いわゆるプラモデル用、模型用のものではなく、油彩だとのことです。
基本塗装は模型用のラッカー系塗料で行って、
細部のみを油彩で描いていく、という方法ではなく、
少なくとも肌の部分については、すべて、油彩によるペイントだそうです。
もちろん、油彩をそのままレジンのうえに塗るわけではなく、
サーフェイサーを吹いて、そのあとに油彩を塗っていくそうです。
また、エアブラシは使ってないとのことでした。

油彩は、ツヤがでてしまいそうな気がしますが、そのあたりは、
溶剤を工夫することで、回避できるとのことでした。
ボンデージ衣装のエナメルの質感は、ウレタンコートで出しているとのことです。

…と、お聞きしたいことは山ほどあったのですが、
ヨメがいよいよ退屈しはじめてましたので、名残惜しかったのですが、
その場を、おいとまさせていただくことにしました。

今回は、田川さんをはじめ、スタッフの方にも、いろいろとお話をさせていただき、
とても有意義に過ごすことが出来ました。
ありがとうございました。

また、今回の個展は、去る3日に終了となりましたが、
今後も、個展の開催は折りをみてされていくとのことでしたので、
そのときには、ぜひ、新作を拝見したいと思っております。

というわけで、その後は、栄のフランフランに行ったり、
(いま抱えているお仕事の参考に、フランフランにいかなくてはなりませんでした)
名古屋パルコに行ったりと、ひさしぶりの名古屋を満喫してきました。

また、この日は、私たちの11回目の結婚記念日で、
その夜は、ステーキのあさくまで、ちょっと豪華な夕食をとることとなりました。

というわけで、いろいろと充実した一日でした。



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