
気がつけば、もう11月の半ばになってしまいました。
今年はいつもの年よりも、紅葉がちょっと早いような気がします。
ここ岐阜市でも、街路樹などががすっかり色づいていますし、
また、今月の初めに行った、実家のある飛騨高山にいってきましたが、
高山の山々はすっかり秋めいていました。
コロナで明け暮れた今年一年もあと残り二ヶ月弱。
それでも、ずっとまたコロナの話題は続きそうですし、おそらくは、
来年も、コロナという言葉が聞こえなくなることはなさそうです。
さて、先月の末のことになりますが、
滋賀県東近江市にある『滋賀県平和祈念館』に行ってみました。
この施設には以前にも行ったことがあるのですが、そのときはヨメといっしょだったので、
充分に見学することができませんでした。
ですが、この日、ヨメは仕事があったため、ともに外出することができず、
私ひとりだけのフリータイムとなりました。
ですので、この機会に、滋賀県平和記念館へじっくりと見学に行ってみようと思ったのです。

なにしろ単独行動ですので、この日の出動車はヨメ車ではなく私のMINIです。
折しもこの日、岐阜市は少し曇っていたものの、
目的地の滋賀県はお天気も良く、絶好のドライブ日和でした。
それにしても、ここ最近は、MINIでの出動が多いですね。
が、到着した滋賀平和祈念館の駐車場はいっぱい。
まったく空きがありません。
これは困ったなあ、と思いつつ、駐車場をグルグルしていたら、
建物裏手にも駐車場があることがわかり、行ってみるとこちらはなんとガラガラ状態。
というわけで、ようやく駐車することができました。

でも、裏手の駐車場の案内って、
私が見つけられかっただけしれないんですが、出てないんですよね。
もっとも、普段はこちらの駐車場が使われることはないのかもしれません。

それにしても、この施設、ほんとうにとても重厚で大規模です。
これもまた、私が知らないだけかもしれませんが、
岐阜県には、ここまで立派な第二次大戦にまつわる資料施設はないように思います。
(もしあるのなら、早々に行ってみたいと思っています)
○ 滋賀平和祈念館の差情報はコチラへ。公式サイト ~
大きな施設ではありますが、入館料は無料です。
滋賀県の施設ですので、展示の内容は、地元滋賀にまつわるものが比較的多くなっています。

駐車場が満杯になっていただけあって、館内には、
多くの見学客の方がいらっしゃいました。
この一角は、基本となる常設展示となっており、
満州事変以降の日本の歩みと、当時の県民の証言、
また、兵役にまつわる書類などの資料が展示されています。

とくに、こうした実物の書類資料は、ふだん目にする機会がないので、
とても貴重だと思います。
館内は撮影可能ですので、思いっきり写真に撮ってきました。

こちらは、シベリアからの引揚証明書です。
舞鶴で発行されたものだといいます。
以前に、舞鶴の引揚記念館に見学に行ったことが思い出されます。
この引揚証明書は1949年に7月末発行されたものだといいますから、
本証を受け取った前川さんという方は、四年ものあいだ、抑留生活を送ったこといなります。
生きて舞鶴の地に降り立った時の気持ちは、どんなものだったのでしょうか。

また、ここ滋賀県でも、多くの人が満州に渡ったようです。
展示は多岐に渡っていますので、満州にまつわる展示はさして多くはないのですが、
実際の引き揚げ者の証言などが、パネル展示されていました。

そして、こちらが、今回開催の企画展『兵士を襲った感染症と飢餓』のエリアです。
コロナ渦のいまならではの企画展といえるかと思います。
展示内容は、当時の戦況やインパール作戦のあらまし、
従軍兵士の証言を記したパネルなどからなっています。
本作戦は、中華民国を支援する英米連合国の補給ルートを断とうとしたもので、
作戦前から、兵站の困難さが指摘をされていました。
本来なら、この平坦の問題を事前に、しかも充分に検討するべきであったはずですが、
無謀にも作戦は強行されます。
いうまでもなく、作戦は成功せず、コヒマを占領した師団が独断で撤退するという、
統帥上の大問題も発生しました。
しかも、作戦が終了した後のほうが、死傷者が多かったといいます。
兵站が首尾よく行かず、前線の兵士は飢え、また、感染症もその追い討ちをかけました。

展示は、この時期らしく、デング熱やマラリアなどの感染症にまつわるものが多く、
また、当時の軍が感染を防ぐために、兵士をどう指導していたかも、解説されています。
軍は兵士に、手洗いうがいをこまめに行うこと、栄養バランスの良い食事をとること、
休息を充分に取ること、などと指導していたようですが、
これはもう、悪い冗談のようなものです。
インパールに従軍した兵士が、充分な栄養を取れたなど、一度でもないでしょう。
今回の展示にはありませんでしたが、
以前NHKで放送されていたドキュメンタリー番組では、
一日に米数粒であったという証言がありました。

こうして、今回はかなり時間をかけて、各展示を見て回ることができました。
今度も、興味深い企画展示があるようでしたら、また、見学にきたいと思います。

その帰り道、コスモス畑に寄ってみました。
なにしろ、殺伐とした展示を見た後ですので、
青空の下に咲き乱れるコスモスを見て、平和のありがたさを実感する思いでした。

ちなみにこちらは、駐車場に駐めた私のMINIですが、
その小ささにあらためて驚かされました。
というよりも、となりに駐まるニューMINIのなんと大きいこと……。
フィットも大型車のように見えてしまいます。
というわけで、秋の滋賀を満喫してきました。
また、この地方にも出かけ見て見たいものです。
コチラをクリックしてくださるとうれしく思います。
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