野林賢太郎_メディカルイラスト

またまた、仕事に追われて、ブログの更新が、おろそかになってしまいました。
いろいろと、書きたいネタは、目白押しなんですが…。
といういわけで、今回の話題はお仕事についてです。

先週、メディカルイラストレーションの打ち合わせのため、
岐阜大学までいってきました。こちらでは、定期的に、
医学部の先生と、イラストの詳細について、打ち合わせをしています。

今回は、いよいよ出版間近となった書籍用のイラストの修正と、
新規のイラスト(眼球の構造イラスト)3点の打ち合わせとなりました。
資料として、既存のいくつかのメディカルイラストも、指定されました。

私は、先日のブログで、
富山市で開かれていた人体標本展を見に行ってきたと書きましたが、
いくら画期的な標本とはいえ、
人体の構造がたやすく理解できるものではありませんでした。

とにもかくにも、人体は、複雑極まるのです。
極められた精緻の構造は、一見すれば、混沌と変わりなく見えます。

ですから、
人体や臓器を、そのままリアルなイラストにしても、意味はありません。
構造や機能を、見る側にわかりやすく訴えなければならないのです。

ネッター画集

こちらは、フランク・H・ネッターという先生が描いた、
メディカルイラストの画集(医学書)です。
ネッター先生の図解は、極めて詳細で、メディカルイラストの基本といってもいいものです。

このネッターも、各々の人体の部位とその役割を、わかりやすく説明するため、
ビジュアル化するさいに、さまざまな試行錯誤と取捨選択が行われています。

いわばそこには、ネッターの「哲学」が貫かれているのです。

メディカルイラストを描くためには、哲学をもたなくてはならない、と、
先生はおっしゃっいましたが、私も、その通りだと、痛感しました。

人体は驚異です。
極限まで複雑でありながら、見事なまでに機能的です。
これらは、もはや、神の造形といってもいいほどです。

それらを、わかりやすく見せるためには、
さまざまな工夫や趣向が必要です。

私は、まだまだ、オリジナルの工夫もイラストに盛り込めるほど、
メディカルイラストを極めていませんが、いずれは、自らの哲学を作品にこめられるよう、
研鑽を積んでいきたいと思っています。



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